外出したときにWiFiを使う方法は主に3つあります。
- 携帯3キャリアのSIMかMVNOの格安SIMを入れたスマートフォンを使う
- 店などに用意されているWiFiスポットを使う
- モバイルWiFiルーターを持ち歩く
今回は、いつでもどこでもWiFiを使うという目的を果たすには、これら3つのうちどれがベストなのかを考えてみます。
SIMを入れたスマホを使う
携帯3キャリアはもちろん、格安SIMのSIMもキャリアの回線を借りてサービスを提供しているため、利用できるのはドコモ、au、ソフトバンクの電波が届くエリアです。
いずれも人口カバー率は99%になっているため、山奥など一部を除いて日本のほとんどの場所で利用できます。
ノートPCやタブレットなど別のデバイスでネットを利用するには、SIMを入れたスマートフォンと各デバイスをWiFiで接続し、スマホを経由してインターネットに接続します。WiFiテザリングやインターネット共有と呼ばれる機能です。
ただ、SIMによる通信は自分が契約しているSIMのデータ容量の範囲内で使う必要があり、容量を気にせず思う存分ネットを使うには向いていません。
大容量プランも用意されてますが、キャリアは料金が高く格安SIMは速度が遅いといった難点があります。
WiFiスポットを使う
ここ数年、カフェやファストフード店などの店や駅や空港などでWiFiスポットが増えています。
無料で使えるフリーWiFiが多いですが、中には有料会員になって使うWiFiスポットもあり有料の方はセキュリティが強化されていたり使える場所が多いといったメリットもあります。
WiFiスポットを利用すれば自分のSIMのデータ容量を減らさずに済み、格安SIMよりは通信速度が速いというメリットがありますが、WiFiスポットがある場所にいるときでないと使えません。それに店が多い都会と違い、田舎ではWiFiスポットは多くありません。
大都市に住んでいて有料WiFiサービスの会員になっていればフリーWiFiスポットも組み合わせることで、ほぼどこでもWiFiは実現するかもしれませんが移動中など全ての場所を完全にカバーするのは無理でしょう。
モバイルWiFiルーターを持ち歩く
モバイルWiFiサービスはいくつかあり、中でも有名なのがWiMAXとPocketWiFiです。
これらのサービスのモバイル端末にスマホやPC、タブレットなどをWiFiで接続してインターネットを利用できます。
WiMAX
WiMAXは比較的低い月額料金で大容量使えるというメリットがあります。
データ通信量が3日で10GBを超えると速度制限がかかりますが、制限がかからないように3日で10GBを超えないようにしたとしても月に100GB近くは使えます。
それに制限された後の通信速度は最大1MbpsなのでWEBサイトを見るなど軽い用途では利用し続けられ、制限される時間帯は翌日の夕方から深夜にかけてに限定されています。
こうした条件の良さからモバイルWiFiサービスとしては最も人気があり、SIMの容量を気にせずに大量に使いたい人にも便利です。
WiMAXの対応エリアは人口カバー率99%となっていますが、WiMAXの電波は障害物に弱いため、建物の中の奥の方や周囲が高い建物に囲まれた場所だと電波が届きにくくて速度が落ち込んだり圏外になったりすることがあります。
地下や屋内の奥の方での繋がりやすさという点ではキャリアのLTE回線の方が優れており、両方対応エリアになっていても十分な電波が届く場所の多さでは違いがあります。
山間地で携帯キャリアはかろうじて繋がる場所でWiMAXが圏外というケースもよくあります。
このことから、どこでもWiFiという視点で見るとWiMAXでは厳しい部分もあります。
しかし、普段利用するのが地下や高い建物に囲まれた場所、山奥といった場所でなければ問題ないので、ほとんどの人には十分利用できるサービスです。
ポケットWiFi(Pocket WiFi)
SoftBankやY!mobileから提供されているポケットWiFiはWiMAXに比べて料金が割高というデメリットがあります。
この問題をカバーできるのが「レンタルWiFi」です。
これは端末を購入するのではなく利用期間中だけレンタルして使い契約終了後は返却するスタイルになっています。
レンタルWiFiはソフトバンク回線用の端末を扱っていることが多く、月額料金はソフトバンクのポケットWiFiより安く設定されています。
サービスによって1日3GB以上で速度制限がかかるところもあれば、一定期間使用量による速度制限条件はなく容量無制限で使えるサービスもあります。
どこでもWiFiを実現するには
電波の届きにくい地下や建物の奥の方、ビルの間、山間地までカバーすることを考慮すると、回線は携帯キャリアの4G LTEが一番良いです。
携帯キャリアのSIMは使える容量が少なく、格安SIMは速度が遅いという問題は、大容量使えて速度も速いモバイルWiFiサービスが解決してくれます。
以上から、どこでもWiFiを実現するなら、4G LTE回線を利用するモバイルWiFiサービスがベストという結論になります。
4G LTE回線を使うモバイルWiFiサービスはいくつかの業者から提供されており、データ容量や速度制限条件が異なっていますが、中でも今注目なのが「クラウドWi-Fi」という新しい形のサービスです。
端末にキャリアごとのSIMカードを入れるのではなく、使用場所に応じてサーバー上にあるSIMの複数の情報から最適なものを端末に適用して通信をします。この仕組みを「クラウドSIM」と言います。
このため、国内ではドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアの回線に対応できるので、一つのキャリアの回線が圏外でも他のキャリア回線でカバーできます。
さらにクラウドWi-Fiなら外国の通信会社のSIM情報も利用できるため、海外旅行に行ったときもいつもの端末でインターネットが使えます。
まさに「どこでもWiFi」と呼ぶに相応しいサービスです。
クラウドWi-Fiを提供している会社を比較した記事がこちらです⇒クラウドWi-Fiの比較