エキサイトモバイルWiFiは、ドコモの回線でデータ通信ができるWiFiサービスです。
2020年10月1日から提供開始されました。
公式サイトには「使い放題」と記載されてますが、3日10GB以上使うと速度は最大700kbpsに制限されるため、高速通信で利用できるのは月間100GBくらいです。
3日で10GBを超えた後は速度が最大700kpbsに制限されるものの容量は無制限で、3日間の通信量が10GB未満になったらまた高速通信に戻るという条件です。
とはいえ、モバイルWiFiでは珍しいドコモ回線で大容量使えるので注目度は高いです。
エキサイトモバイルWiFiの運営元
運営元のエキサイト株式会社は、ポータルサイトの「excite」を以前から運営しているので知っている人は多いかもしれません。
このほか、光回線のエキサイト光やMVNOとして格安SIMのエキサイトモバイルといったサービスも提供しています。
ブロードバンドサービス「BB.excite」を開始したのが2002年なので接続サービスでは18年の歴史があります。
エキサイトモバイルWiFiのサービス条件
エキサイトモバイルWiFiのサービス条件を表にまとめました。
料金はすべて税抜です。
使用回線 | NTTドコモ(MVNO) |
最大通信速度 | 下り612Mbps 上り50Mbps (ただし端末の最大速度は下り300Mbps) |
月間容量 | 無制限 |
速度制限条件 | 3日間で10GB以上使うと700kbpsに制限 |
初期費用 | 契約事務手数料 3,300円 SIMカード準備金 440 |
月額費用 | 3,938円 初月料金は日割り無し |
端末レンタル料 (12か月目まで) |
月額550円 ⇒13か月目以降に端末は無料でプレゼント |
契約期間 | 1年(最低利用期間) |
中途解約時の解約金 | 解約事務手数料 10,450円 |
端末機種 | HUAWEI Mobile WiFi E5785 |
端末損害金(未返却の場合) | 11,000円 |
SIM再発行手数料 SIMカード損害金(未返却の場合) |
3,300円 |
端末補償サービス料 | 月額料金に込み |
端末交換修理費用 | 1,100円 |
以下に各条件を詳しく見ていきます。
使用回線と通信速度
エキサイトモバイルWiFiではドコモ回線を使用します。
MVNOとしてドコモの回線を借りて受けて提供するサービスで、対応エリアはドコモの4G LTE・3Gサービスエリアに準拠します。
LTE回線の電波はWiMAX回線に比べて障害物に強いため、ビルが密集している場所やビル・マンションの高層階、地下鉄・地下街、建物の奥の方といった場所でもつながりやすいです。
携帯3キャリアの回線はいずれも全国のほとんどのエリアで利用できますが、山の方ではSoftBankは圏外でドコモはかろうじて電波が入るという場所もまだあります。
このことから、都市部でも田舎でも使えるエリアの広さを重視するならドコモ回線は魅力があります。
回線の最大通信速度は下り612Mbps・上り50Mbpsとなっていますが、端末の最大速度が下り300Mbps・上り50Mbpsなので、実際には端末の最大速度が上限になります。
ただ、公式サイトの「データ通信の仕様詳細」を見ると、回線タイプは「NTTドコモ(MVNO)」となっているため、MVNOのドコモ回線であることは理解しておきましょう。
月間容量は無制限でも速度制限がある
エキサイトモバイルWiFiの月間容量に上限はありませんが、通信量が3日間で10GBを超えると最大700kbpsに制限されるため、3日で10GB超えないようギリギリまで使った場合、月間(30日)の通信量は100GB弱になります。
制限後も最大700kbpsの速度で利用できるため、長時間使い続ければ月間100GB以上の通信量にすることは可能です。
700kbpsの速度ならYouTubeで標準画質(360p)の動画が見れる水準ですが、あくまで最大速度なので実際に出る速度がもっと遅ければ厳しいかもしれません。
速度が500kbpsくらいならWEBサイトを見る用途では利用できますが、PC向けサイトで画像の多いページだと表示は遅いので快適さは期待できません。
3日の通信量10GBまでは高速で利用でき、それ以降はWEB閲覧やメールなどの用途で何とか使えれば良いという人向けのサービスといえます。
3日10GB制限以外にいくつか注意点があります。
通信の最適化
表示速度の向上のために通信の最適化が行われます。
中でも画像は見た目を損なわない範囲で圧縮されて復元はできないので、たとえ見た目が変わらなくても圧縮されるのは困るという人は注意した方が良いでしょう。
また、P2Pアプリケーションは利用できないので、ファイル変換アプリを使いたい人には不向きです。
大量データ通信は一時的に制限される場合がある
以下のようなデータサイズの大きい通信を行った場合は一時的に速度や通信量を制限する場合があります。
- 動画ファイルの添付・ダウンロード
- ストリーミング、 動画再生等の連続したデータを送受信
- OSのアップデート
- アプリストアでのスマートフォン向けアプリのアップデート
こうした制限条件を設けるのは、大量の動画をダウンロードしたり高画質の動画を長時間再生し続けるなどして回線に負担をかけるのを防ぐためでしょう。
OSやアプリのアップデートは利用者側では避けようがないので、この場合にも制限があるのはマイナスポイントですが、あくまで「制限する場合がある」だけで、制限されても一時的なものです。
初期費用と月額料金
初期費用は、通常は契約時の事務手数料3,300円とSIMカード準備金440円です。
月額料金は3,938円です。
端末は1年目はレンタル扱いで1年使うとプレゼントされるという条件のため、1年間はレンタル料として月額550円かかりますが、新規契約特典で12か月間は550円引きになるため実質無料です。
この月額3,938円というのは端末補償サービス料が込みの料金です。
端末補償は必要ないという人には割高感があるかもしれませんが、端末補償を付けて利用したい人にとっては妥当な水準の料金でしょう。
契約期間と解約金
契約期間は1年間で、1年以内に解約した場合には解約事務手数料9,500円がかかります。
契約は自動更新されないので、2年目以降はいつでも無料で解約できます。
つまり最低利用期間が1年なんです。
他のモバイルWiFiサービスだと契約期間が2年の自動更新型で、2年ごとにある契約更新月にのみ無料で解約できる条件のところも多いため、それに比べたらエキサイトモバイルWiFiの契約期間の縛りは緩いです。
端末のスペック
エキサイトモバイルWiFiで使用するモバイルWi-Fiルーターのスペックは次のようになっています。
機種名 | HUAWEI Mobile WiFi E5785 |
カラー | ホワイト |
ディスプレイ | 1.45インチLCD |
サイズ | 108×62×17.3mm |
重さ | 約127g |
最大速度 | 下り:300Mbps 上り:50Mbps |
連続通信時間 | 約12時間 |
バッテリー容量 | 3,000mAh |
最大同時接続数 | 16台 |
WiFi規格 | IEEE802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz) |
USBポート | マイクロUSB |
最大速度下り300MbpsというのはWiMAXの端末に比べると遅いですが、最近多いクラウドWi-Fiの端末(下り最大150Mbps)に比べると速いです。
同時接続台数も16台でモバイルルーターとしては多い方です。
WiFi規格はIEEE802.11ac(Wi-Fi5)まで対応し、5GHzでのWi-Fi接続もできます。
少しでも速度が速い方が良いという人や普段使う場所で2.4GHzだと混雑しているという人には魅力があるでしょう。
端末損害金と補償サービス
エキサイトモバイルWiFiの月額料金には端末補償サービス料が込みになっているので、利用中に端末を故障・破損させて修理が必要になった場合は、端末交換修理費用の1,100円+代引き手数料330円で別の端末に交換してもらえます。(この際に故障した端末を返却しなかった場合は違約金11,000円かかります。)
自損や水濡れによる故障も補償対象になっていますが、紛失や盗難で端末を無くした場合は補償対象外なので、端末損害金の11,000円を負担しての交換となり、中に入ってるSIMも無くしているとSIM再発行手数料の3,300円がかかります。
最低利用期間中に解約して端末を返却しなかった場合も端末損害金と同額を支払うことになり、初期契約解除をして端末を返却しなかった場合は11,000円です。
端末は1年使えばプレゼントされますが、SIMカードは最低利用期間が過ぎた後でも解約後は返却する必要があり送料はユーザーが負担します。
SIMを返却しなかった場合はSIMカード損害金として3,300円かかるので注意しましょう。
まとめ エキサイトモバイルWiFiのメリットとデメリット
最後にメリットとデメリットをまとめます。
メリットは次の3点です。
②契約期間の縛りが緩い(最低利用期間1年)
④1年使えば端末がもらえる
デメリットは次の3点です。
②通信の最適化が行われ、大サイズのデータ通信時に制限される場合がある
③端末補償は不要という人には月額料金は少し高い(もっと安いサービスがあるため)
④解約後にSIMカードの返却が必要(未返却の場合は損害金3,300円)
公式サイトはこちら⇒エキサイトモバイルWiFi