カフェに行くとノマドワークしている人をよく見かけます。
カフェやファストフード店、コワーキングスペースなど、フリーWiFiや電源コンセントを用意している場所が増えており、出先でノートPCを広げて作業しやすくなっていることがノマドワーカーを後押ししているようです。
フリーWiFiは無料なので通信費をかけずに済み、回線速度も速い場合が多くて便利なのですが、仕事で使う場合は情報セキュリティのことも考慮する必要があります。
フリーWiFiのリスク
フリーWiFiはセキュリティ上のリスクがあることを理解したうえで利用するべきです。
通信内容が傍受されるリスク
フリーWiFiの中には通信が暗号化されていないものもあり、その場合はWiFiルーターとの間で行う通信内容が第三者に傍受される危険があります。
ここ数年はSSLという暗号化方式に対応したWEBサイトが増えてはいますが、未対応のサイトもまだたくさんあるため、そうしたサイトへのアクセスする場合に備えてWiFi通信の暗号化は必要です。
古いセキュリティ規格のWEPは脆弱性があるため、WiFi接続のプロパティでセキュリティの種類はWPA2を選択するのが推奨されてました。
ただ、WPA2は2017年の10月に「KRACK」と呼ばれる脆弱性が発見されたため、使用している端末のOSでセキュリティアップデートが適用されているか確認しておくべきです。
なお、最新のWi-Fiセキュリティ規格はWPA3です。
偽のアクセスポイントに接続するリスク
フリーWiFiスポットがあると、そこへ接続する人が多いことに目をつけられ、本来の接続先と同じか似たような名前のSSIDの偽アクセスポイントが作られている場合があります。
偽アクセスポイントに接続してしまうと、通信内容の傍受や危険なサイトへの誘導されるなどの危険性があります。
大手チェーン店のフリーWiFiサービスではパスワード入力後に専用の接続ページがブラウザで開かれ、ページ上の接続ボタンを押すことで接続されるので間違えることは無いと思いますが、端末上のWiFi設定でSSIDを選択してパスワードを入力するだけで接続できる方式のフリーWiFiでは注意が必要です。
安全にインターネットを使うには
ここからはフリーWiFiのセキュリティの問題にどう対処するかについて書きます。
自分のスマホのSIMかモバイルWiFiルーターを使う
セキュリティを重視するなら、自分のスマートフォンに入れている携帯キャリアや格安SIMの回線やモバイルWi-Fiルーターの回線を使った方が良いです。
スマホやモバイルルーターとノートPCとの通信はUSB接続で行うことで、Wi-Fiのセキュリティの問題は気にしなくてよくなります。
モバイルルーターの中にはWi-Fi接続しか対応していない機種もあるので、選ぶ際には注意しましょう。
USBテザリングはケーブルが邪魔だと思うなら、仕事用にSIMスロットを内蔵したノートPCを用意する方法があります。これならスマホやモバイルルーターを介さずに、ノートPCと通信キャリアの基地局間で直接通信が可能になります。
モバイルワークをする頻度が多い人は、こうした製品を検討してみるのも良いのではないでしょうか。
VPNを使う
どうしてもフリーWiFiを使わなくてはならない場合はVPNを利用するのが良いでしょう。
VPNでは専用サーバーを経由することで仮想的にプライベートなネットワークを作ることができ、暗号化されてないWiFiでも安全に使うことができます。
VPNは無料と有料のサービスがあります。
無料VPNはタダで利用できる代わりに利用時間に制限があったり広告が表示されたりするところが多いです。
有料VPNは費用はかかりますが利用時間制限や広告がなく、機能も充実しています。仕事で使うために信頼性を重視する場合は有料のVPNサービスを選んだほうが良いかと思います。
まとめ
フリーWiFiはセキュリティ上のリスクもあることを理解したうえで使いましょう。
仕事でインターネットを使う場合は、自分のスマホのSIMの回線を使ったりモバイルWiFiルーターを使う方が安全です。
Wi-Fiのセキュリティ上のリスクが心配ならUSBテザリングを使うのが良いです。
USBケーブルが邪魔だと思うなら、SIMスロット内蔵のノートPCを使えばスマホやモバイルルーターを介さずに直接通信することができます。
フリーWiFiを利用しなければならない状況で安全に通信したい場合は、VPNサービスを使う方法があります。