So-net光 S/M/LとNURO光は、どちらもソニーネットワークコミュニケーションズが提供している光回線サービスです。
運営元は同じですが、使用回線や提供エリア、料金など異なる点が多くあります。
今回はこの2つを比較するので、違いを理解して最適な方を選んでください。
使用回線と提供エリアの違い
まず使用する回線と利用できるエリアの違いを解説します。
So-net光 S/M/L | NURO光 |
|
使用回線 | フレッツ光の回線 | 独自回線 |
回線最大速度 | 下り 1Gbps 上り 1Gbps |
下り 2Gbps 上り 1Gbps |
プロバイダ― | So-net | |
提供エリア | 全国 | 北海道 東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬 愛知・静岡・岐阜・三重 大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良 広島・岡山 福岡・佐賀 |
So-net光の使用回線と提供エリア
So-net光は、NTTからフレッツ光の回線を借り受けてプロバイダー(So-net)とセットにして提供する「光コラボレーション」の光回線サービスです。
光コラボの光回線は、ドコモ光やソフトバンク光、楽天ひかりなど他にもたくさんあります。
どの光コラボでも使用する回線はフレッツ光と同じものなので、フレッツ光や各光コラボ間で回線工事不要で乗り換えができます。
フレッツ光や他社の光コラボを利用中なら回線工事することなくソネット光へ乗り換えできるほか、将来別の光コラボに乗り換えがしやすいというメリットがあります。
So-net光の回線最大速度は1Gbpsです。
フレッツ光と同じ回線を使用するため提供エリアも同じで、全ての都道府県で利用できます。
NURO光が提供されてないエリアに住んでいる人はこちら ⇒ So-net 光 M
NURO光の使用回線と提供エリア
NURO光は、NTTから「ダークファイバー」を借り受けて、自前の回線設備と組み合わせて提供する独自回線のサービスです。
ダークファイバーとは敷設された光ファイバーのうち使用されずに余っていたもののことで、光信号が通っておらず暗い状態のためダークファイバーと呼ばれます。
NTTの光ファイバーですがフレッツ光で使用するものとは違い、NURO光のユーザーのみが使用できます。
NURO光は、回線最大速度が下りは2Gbpsとなっているのが特長です。
So-net光と下り最大速度が異なるのは、光回線の規格が異なるためです。
フレッツ光ネクストの回線は「GE-PON」という規格ですが、NURO光は「G-PON」という規格を採用したことで下り最大2Gbpsを実現しています。
このため、NURO光は通信速度を重視する人に向いている光回線なのです。
なお、NURO光もプロバイダーのSo-netがセットになっているため、別途プロバイダー契約は不要です。
NURO光の提供エリアは、上記のとおり限られており未提供エリアに住んでいる人は利用できません。
都道府県では提供エリアでも、地域によっては未提供の場所もあるため、自宅が提供エリアになっているか知らない人は公式サイトでエリア検索をして確認してください。
公式サイト ⇒ NURO 光
契約期間と解約時の費用
次に、契約期間と中途解約した時の解約金を比較します。
So-net光 S/M/L | NURO光 | |
契約期間 | 無し | 戸建て 2年・3年 集合住宅 無し |
解約金 | 無し | 戸建て 2年契約 3,740円 3年契約 3,850円 集合住宅 無し |
So-net光は契約期間も解約金もないため、いつでも無料で解約できます。
契約期間の縛りが無い光回線です。
NURO光は、戸建ては2年契約と3年契約があり、契約期間中に解約した場合の契約解除料は、2年契約が3,740円、3年契約が3,850円です。
いずれも契約満了月から翌々月までの3か月間に解約すれば契約解除料は無料です。
2年契約より3年契約の方が月額料金が安く、3年契約でも最初の契約更新後は2年の契約期間になるため、利用するなら3年契約のおすすめです。
NURO光のマンションプランは契約期間と解約金はありません。
マンションやアパートでは契約期間に縛られずに利用できます。
なおNURO光は、解約したときに回線設備(光ケーブルや光コンセントなど)を撤去する場合は撤去工事費の11,000円がかかります。
解約時に撤去するかは任意なので、そのまま残しておけば費用はかかりませんが、賃貸住宅で貸主に許可を取ってNURO光の回線を引いた場合は、退去時に原状回復のために撤去を求められるケースもあるため、賃貸マンションやアパートで利用する人は事前に確認しておきましょう。
回線工事費の違い
So-net光は光コラボのため、フレッツ光や他社の光コラボからの乗り換えの場合は回線工事が不要です。
それ以外のケースでは回線工事をすることになります。
NURO光は独自回線のため回線工事が必要です。
各サービスの基本工事費は次のようになっています。
So-net光 S/M/L | NURO光 | |
回線工事費 | 派遣工事 29,040円 無派遣工事 3,300円 |
44,000円 |
分割払い額 | 派遣工事 1か月目 2,420円 2~23か月目 1,210円 |
戸建て3年契約の場合 1か月目 1230円 2~36か月目 1,222円 |
無派遣工事 1か月目 3,300円 |
戸建て2年契約・集合住宅の場合 1か月目 1,841円 2~24か月目 1,833円 |
So-net光の工事費は、工事員の派遣がある場合は29,040円、無い場合は3,300円となっており、派遣工事は23回の分割払い、無派遣工事は一括払いです。
派遣工事をして分割払い期間が終わる前に解約した場合は、残りの分割払い額を一括で支払うことになります。
建物にフレッツ光の回線設備が導入されていると、NTTの局内工事だけで済む無派遣工事になる場合があります。
NURO光では工事員が派遣される工事をします。
回線工事費は44,000円で、戸建ての3年契約は36回、戸建ての2年契約と集合住宅は24回の分割払いになっています。
NURO光では特典により、戸建ての3年契約は36か月、戸建ての2年契約と集合住宅では24か月間は工事費分割払い額が毎月割引されるため、3年または2年利用することで工事費は実質無料となります。
ただし、工事費の分割払い期間が終わる前に解約すると残りの分割払い額を一括で支払うことになり工事費の自己負担が発生するため要注意です。
開通するまでの期間目安
申し込んでから工事が完了するまでの期間目安は次のようになっています。
So-net光 S/M/L | NURO光 | |
開通時期目安 | 1~2か月程度 | 戸建て 1~2か月程度 集合住宅 1~3か月程度 |
So-net光は申し込みから1~2か月程度が目安となってますがこれは派遣工事をする場合です。
フレッツ光や他社の光コラボから乗り換える場合や無派遣工事の場合はもっと短期間で開通できると考えられます。
NURO光は、東北エリア、中国エリアは工事状況によってはさらに1~2カ月程度かかる場合があります。
NURO光は宅内工事と屋外工事の2回に分けて行われるため、他の光回線と比べて工事完了までの期間が長めです。
マンションでNURO光の回線設備が導入されている建物なら宅内工事のみで済むため、短期間で開通できます。
建物に回線設備が導入されているかはNURO光のサイトでエリア検索をすればわかります。
エリア検索はこちら ⇒ NURO 光
開通までのレンタルWiFiサービス
どちらも開通までの間に利用できるモバイルルーターのレンタルサービスがあるため、工事完了日まで家のネット回線が無いと困る人は注目です。
So-net光のレンタルサービスは1か月間無料で利用でき、無料期間終了後も利用する場合は別途費用が発生します。
この他にルーター受け取り時の手数料550円と返却時の送料517円の合計1,067円もかかります。
NURO光のレンタルサービスは次の2つがあります。
①最大2か月無料プラン | ②データ通信量完全無制限プラン |
契約事務手数料 2,200円 月額料金 5,148円 |
受け取り手数料 550円
利用料金 返却手数料 517円(ポスト返却) |
①のプランは最大2カ月間は無料で利用できますが、直近3日間の通信量が10GB超えると速度が700kbps以下に制限されるため、1日3GBくらいのペースで使えます。
マンションプランを申し込んだ人は②のプランしか選べません。
初期費用の違い
続いて初期費用を比較します。
So-net光 S/M/L | NURO光 | |
契約事務手数料 | 3,500円 | 3,300円 |
WiFiルーター レンタル料 |
660円 ⇒最大6か月間は無料 |
無料 |
契約事務手数料はSo-net光の方が200円高いです。
WiFiルーターのレンタル料については、So-net光は月額660円ですが特典で最大6か月間は無料になります。
半年後からは有料になるため、長く利用するなら買った方が安上がりです。
So-net光ではIPv6接続サービスとして「v6プラス」を採用しているため、自分のルーターを使う場合はv6プラスに対応している必要があるので確認しておきましょう。
NURO光はONU(回線終端装置)とルーターが一体になった機器が無料レンタルできるため、費用はかかりません。
月額料金の違い
次に、月額料金を比較します。
So-net光はS・M・Lの各プランごとに料金が異なります。
So-net光 S | So-net光 M | So-net光 L | NURO光 | |
戸建て | 4,500円 | 5,995円 | 7,095円 | 2ギガ 3年契約 5,200円 2年契約 5,700円 |
集合住宅 | 3,400円 | 4,895円 | 5,995円 | 2ギガ 3,850円 |
So-net光 S/M/Lの月額料金
So-net光の3プランはいずれも回線は1ギガタイプですが以下の違いがあります。
プラン名 | 特徴 |
So-net光 S | このプラン専用に設計された帯域で通信し、回線が混雑したときは速度低下することがある。 |
So-net光 M | 標準帯域で通信する。 |
So-net光 L | 常時高速帯域で通信できる。 |
So-net光Sは月額料金が安いですが、夜間(19時~0時)など回線が混み合うときは速度が低下することがあることは妥協する必要があります。
主に昼間や深夜にネットを利用する人や夜間は速度が低下しても構わない用途で利用する人に向いているプランです。
なお、So-net光Sは「さくさくスイッチ(ワンデー)」(1回220円)というオプションを追加すると、翌日の1日は高速帯域のネットワークで利用できるため、混雑する時間帯も快適に利用できるようになります。
So-net光Mは標準的なプランで、普通の1ギガタイプの光回線を使いたい人向きです。
So-net光Lは、常に高速帯域で通信できるため、オンラインゲームなどで安定した高速通信を必要とする人に向いています。
NURO光の月額料金
NURO光は3年契約の方が2年契約より500円安いです。
夜間に速度が低下するという条件付きのSo-net Sを除けば、戸建ても集合住宅もNURO光の方が安い点には注目です。
So-net光 MやLは下り回線速度が最大1ギガですが、NURO光は最大2ギガなのにこちらの方が低料金なのです。
キャンペーン特典の違い
ここでは各サービスのキャンペーン特典を紹介します。
So-net光 S/M/L | NURO光 | |
キャンペーン特典 | 月額料金が最大6か月無料 | キャッシュバック 60,000円 |
So-net光のキャンペーン特典
So-net光の各プランは特典により最大6か月間は月額料金が無料になります。
開通月の翌月を1か月目として5か月目までが無料期間なので、開通月は1日から利用開始した場合に無料期間が丁度6か月間となります。
6か月間の割引額合計は次のようになります。
So-net光 S | So-net光 M | So-net光 L | |
戸建て | 27,000円 | 35,970円 | 42,570円 |
集合住宅 | 20,400円 | 29,370円 | 35,970円 |
NURO光のキャンペーン特典
NURO光は申し込み特典で戸建ては60,000円、集合住宅は25,000円のキャッシュバックが用意されています。
利用開始の11か月後に特典の案内メールが届くため、45日以内に受け取り手続きをします。
45日以内に手続きをする必要があるため注意してください。
さらに、オプションサービスを申し込む人には次のキャッシュバックが追加でもらえます。
- ひかりTV for NURO 12,000円キャッシュバック
- NUROでんき 6,000円キャッシュバック
- NUROガス 2,000円キャッシュバック
- NURO光でんわ 3,000円キャッシュバック
電気やガスをセットで契約するとNURO光の月額料金が割引され、月間の割引額はNUROでんきが501円、NUROガスが200円となっています。
なお、NUROガスが利用できるのは東京ガスの提供エリアのみです。
スマホのセット割
最後に、スマホ(SIM)とセットで利用することで受けられる割引サービスの違いです。
So-net光 S/M/L | NURO光 | |
セット割対象 | NUROモバイル | ソフトバンク NUROモバイル |
So-net光(S/M/L)のセット割
ソネット光S・M・Lのいずれかに申し込み後にセット割の案内メールが届くので、そこに記載されているURLの専用ページからNUROモバイルを申し込めばセット割が適用され、1年間はNUROモバイルの月額料金が792円割引されます。
こちらの割引対象はバリュープラス(VS・VM・VL・VLL)とNEOプラン・NEOプランWで、初月を除く12か月割引されます。
セット割の割引額合計は9,504円です。
NUROのセット割
ソフトバンク おうち割光セット
NURO光は、ソフトバンクのスマホのセット割「おうち割光セット」に対応しています。
ソフトバンクユーザーがNURO光を契約すると、おうち割光セットによりスマホの月額料金が最大1,100円割引されます。
NURO光の契約者だけでなく、ソフトバンクを利用している家族のスマホも割引対象となり、最大10回線まで割引できます。
なお、おうち割光セットを適用させるには、オプションサービスの「NURO光でんわ」も契約する必要があり、工事費と月額基本料は次のようになっています。
NURO光でんわ | |
開通工事費 | 3,300円 |
月額基本料 | 北海道・東北・関東 550円 東海・関西・中国・九州 330円 |
NUROモバイルセット割
NURO光を申し込んだ後に届く申込確認メールに記載されているURLの専用ページからNUROモバイルを申し込めば、セット割が適用されて6か月間はNUROモバイルの月額料金が最大1,100円割引されます。
割引対象は下記のプランです。
プラン名 | 月額料金 | 割引後料金 |
バリュープラス VSプラン(3GB) | 792円 | 0円 |
バリュープラス VMプラン(5GB) | 990円 | 0円 |
バリュープラス VLプラン(10GB) | 1,485円 | 385円 |
バリュープラス VLLプラン(15GB) | 1,790円 | 690円 |
かけ放題ジャスト 5分かけ放題プラン(1GB) |
初月 490円 以降 930円 |
0円 |
かけ放題ジャスト 10分かけ放題プラン(1GB) |
初月 880円 以降 1,320円 |
初月 0円 以降 220円 |
かけ放題ジャスト かけ放題プラン(1GB) |
初月 1,430円 以降 1,870円 |
初月 330円 以降 770円 |
割引される期間は、初月が無料のバリュープラスは初月を除く12か月間、かけ放題ジャストは利用開始月を含む12か月間です。
月額料金が1,100円以下のプランなら半年間は無料で使えます。
なお、NEOプラン(20GB)は割引ではなくキャッシュバック特典になっており、新規契約は6,000円、乗り換え(MNP)は14,000円です。
キャッシュバックは利用開始月を含む12か月目に受け取れます。
まとめ
NURO光が提供されてないエリアに住んでいる人や集合住宅で回線工事ができずNURO光を利用できないなら、So-net光を選ぶしかありません。
So-net光とNURO光の両方を利用できる状態にあるという前提で、どちらがおすすめかは次のようになります。
主に昼間にインターネットを利用する人や夜間は低速になっても構わない用途で使う人なら、So-net光 Sは低コストで利用できるのでおすすめです。
ただ、回線工事費は有料という点には注意が必要です。
フレッツや他社の光コラボから乗り換えるなら工事不要なので問題ないですが、新規契約で派遣工事になる人は回線工事費を負担しても構わないかよく考えましょう。
公式サイトはこちら ⇒ So-net 光 S
So-net光 MやLは特典で半年間は無料になるとはいえ、通常の月額料金は高いです。
契約期間の縛りは無いため、フレッツ光や他社の光コラボから回線工事無しで乗り換えて、短期間だけ利用するならありかもしれません。
標準的な1ギガタイプの光回線を使いたいならSo-net光Mより安い光回線は他にもあり、高速回線を使いたいなら下り最大2ギガで料金が安いNURO光の方が良いでしょう。
NURO光はWiFiルーターが無料レンタルでき、一定期間利用すれば回線工事費を実質無料にでき、キャッシュバック特典もあるといったメリットもあります。
公式サイトはこちら ⇒ NURO 光
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