ドコモが新サービスの「ahamo光(アハモ光)」を7月1日から提供開始しました。
これはスマホのahamoユーザー専用の光回線で料金が低く設定されているため、ahamoを使っている人なら、まずこちらの利用を考えるでしょう。
ただ、注意点もあり、利用するにはペア回線としてahamoを契約していることが条件なので、将来ahamo以外のプランに変更したり、MNPで他社のSIMに乗り換えたりしたときはペア回線が無くなるためahamo光も解約となります。
つまり、ahamo光を利用する限りスマホのSIMはahamoに縛られるというわけです。
とはいえ、スマホと家のネット回線の契約先をドコモに1本化できてわかりやすくなり料金が安いというメリットもあるため、当面の間はahamoを使い続ける予定の人には魅力ある光回線です。
逆に、今はahamoを使っていても近いうちにプラン変更や他社へ乗り換える可能性があるなら、ahamo光以外の選択肢も検討しておくと良いかと思います。
ahamo光と比べて遜色ない料金水準の光回線としては「GMOとくとくBB光」があります。
これはGMOインターネットグループのプロバイダーサービス「GMOとくとくBB」が提供する光回線です。
なお、GMOとくとくBB光はサービス開始当初の「GMO光アクセス」という名称で呼ばれることもありますがこの2つは同じサービスです。
今回はahamo光とGMOとくとくBB光を比較するので光回線選びの参考にしてください。
使用回線とルーターについて
各サービスの提供元と使用回線は以下のようになっています。
サービス名 | ahamo光 | GMOとくとくBB光 |
提供元 | NTTドコモ | GMOインターネットグループ |
使用回線 | フレッツ光の回線 | |
回線最大速度 | 1Gbps | |
IPv6接続サービス | OCNバーチャルコネクト | v6プラス |
Wi-Fiルーター | 有料レンタル又は自分で用意 | 無料レンタル 3年後にプレゼント |
ahamo光とGMOとくとくBB光のどちらもNTTから光回線を借りてプロバイダーとセットにして提供する「光コラボレーション」のサービスです。
NTTの光回線サービス「フレッツ光」では、回線契約とプロバイダー契約が別々でしたが、光コラボではサービス提供元と契約するだけで済みます。
回線は全国の都道府県で提供されているフレッツ光なので、光コラボも全国で利用できます。
回線速度はどちらも最大1Gbpsです。
使用回線と最大速度は同じですが、違っているのはIPv6接続サービスの部分です。
ahamo光は「OCNバーチャルコネクト」、GMOとくとくBB光は「v6プラス」を利用しています。
簡単に説明すると、従来のIPv4(PPPoE方式)という通信方法と比べて混雑しやすい時間帯でも速度が低下しにくいIPv6(IPoE方式)・IPv4 over IPv6という新しい通信方法があり、このIPv6通信をできるようにするサービスがOCNバーチャルコネクトやv6プラスなんです。
そして、各光コラボごとに採用しているIPv6接続サービスが異なるため、それに対応したルーターを用意する必要があるのです。
ahamo光を利用するにはOCNバーチャルコネクト対応のルーターが必要なので、自分でWi-Fiルーターを用意するかドコモが提供する有料のレンタルサービスを利用することになります。
ルーターのレンタル料金は、オプションサービスのドコモ光電話(月額550円)を利用するかどうかや無線LAN(Wi-Fi)機能の有無で違っています。
NTT東日本エリア | NTT西日本エリア | |
ドコモ光電話の利用なし | 330円 | 825円 |
ドコモ光電話の利用あり | 無線LAN機能なし 無料 無線LAN機能付き 330円 |
無線LAN機能なし 無料 無線LAN機能付き 110円 |
ドコモ光電話を利用しないならルーターレンタル料はNTT東日本エリアは月額330円、西日本エリアは825円です。
ドコモ光電話を利用する場合は有線LAN機能のみのルーターは無料ですが、無線LAN機能付きのルーターはNTT東日本エリアで330円、西日本エリアで110円となっています。
自宅の固定電話の番号が必要ならドコモ光電話を利用することになりますが、光電話を利用しない場合で月額330円の有料レンタルサービスを利用したとすると、2年分のレンタル料合計額は7,920円となるため自分で購入した方が安いです。
OCNバーチャルコネクト対応ルーターは楽天市場の店で安いものなら4千円台で販売されています。
GMOとくとくBB光の方は、v6プラスに対応したルーターが無料でレンタルでき、3年使った後はプレゼントされるため解約後の返却は不要になります。
GMOとくとくBB光ではルーターのことは気にする必要がありません。
契約期間と解約金
ahamo光は、2年契約のプランと契約期間なしのプランがあり、料金は2年契約のプランの方が安く設定されています。
2年契約プランは2年ごとに契約が自動更新され、契約期間中の解約では下記の解約金がかかります。
マンションタイプ 3,630円
契約満了月とその翌月、翌々月の3か月間に解約すれば解約金はかかりません。
GMOとくとくBB光は3年契約となってますが、契約期間中に解約しても解約金はかからないため、契約期間の縛りはありません。
ただし、次に解説しますが、回線工事をして工事費負担を無料にしたい場合は3年縛りになります。
回線工事費はどちらも無料にできる
ahamo光とGMOとくとくBB光はどちらもフレッツ光の回線を使う光コラボなので、フレッツ光や他社の光コラボから乗り換える場合は回線工事が不要です。
光回線を初めて引く場合やフレッツ光以外の光回線(auひかり、NUROひかり、電力系光回線)から乗り換える場合は回線工事が必要で、基本工事料は次のようになっています。
ahamo光 |
GMOとくとくBB光 | ||
戸建て | 工事員派遣あり | ⇒特典で無料 |
26,400円 (1回目が990円、2回目から36回目が726円) |
工事員派遣なし | ⇒特典で無料 |
3,300円 1回目 220円 2回目から36回目 88円 |
|
集合住宅 (マンション・アパート) |
工事員派遣あり | ⇒特典で無料 |
25,300円 (1回目が1,045円、2回目から36回目が693円) |
工事員派遣なし | ⇒特典で無料 |
3,300円 1回目 220円 2回目から36回目 88円 |
回線工事は、工事員の派遣が必要な場合と不要な場合で料金が異なっており、部屋に光コンセントが設置してあってNTTの局舎側の工事のみで済むケースでは無派遣工事になります。
いずれの場合でも、ahamo光の工事料は特典により無料になります。
申込み月を含む7か月以内にahamo光を利用開始することが特典適用の条件です。
GMOとくとくBB光の工事料は36回の分割払いになっており、36か月間は工事費分割払い額と同額が割引されることで工事費は実質無料になります。
36か月未満で解約すると残りの工事料分割払い額(工事費残債)を一括で支払う必要があり自己負担額が発生します。
GMOとくとくBB光では工事費を無料にするには3年間は利用する必要があるため、工事をする場合は実質3年縛りです。
4年目からは工事費の分割払いが無くなるため、いつでも無料で解約ができます。
なお、どちらも土日祝日や夜間の工事では追加料金がかかるため、できれば平日の昼間に工事をした方が良いです。
ahamo光とGMOとくとくBB光の料金と支払い方法の比較
契約時の事務手数料と月額料金、支払い方法は次のようになっています。
ahamo光 | GMOとくとくBB光 | |
契約事務手数料 | 3,300円 | |
戸建てタイプ | 4,950円(2年契約) 6,600円(契約期間なし) |
4,818円 |
マンションタイプ | 3,630円(2年契約) 4,730円(契約期間なし) |
3,773円 |
支払い方法 | クレジットカード 口座振替 |
クレジットカード |
契約事務手数料はどちらも3,300円です。
月額料金は、戸建てタイプではGMOとくとくBB光の方が132円安く、マンションタイプではahamo光の2年契約プランの方が143円安いです。
仮に4年利用したとすると、4年分の月額料金合計額は、戸建てではGMOとくとくBB光の方が6,336円安く、マンションタイプではahamo光の方が6,864円安いです。
ただ、ahamo光の方は、Wi-Fiルーターを持ってない人はルーターのレンタル料か自分で用意したときの購入費がかかるため、その費用や利用期間によってはマンションタイプでもGMOとくとくBB光の方が低コストになる場合があります。
支払い方法は、ahamo光はスマホのahamoとの一括請求となりクレジットカードのほか口座振替にも対応しています。
GMOとくとくBB光はクレジットカードのみなので持ってない人は利用できません。
キャンペーン特典の比較
続いて、ahamo光とGMOとくとくBB光のキャンペーン特典を比較します。
ahamo光のキャンペーン特典
ahamo光(2年契約プラン)を申し込むと、dポイント(期間・用途限定)10,000ポイントがプレゼントされます。
ドコモ光からのプラン変更やahamo光(契約期間なしプラン)」は特典の対象外です。
申込み月含む7か月以内にahamo光を利用開始し、利用開始月の2か月後の月末時点でも契約中で、dポイントクラブ会員であることが特典を受ける条件です。
受け取り時期は、利用開始月の4か月後の月です。
なお、ポイント(期間・用途限定)の有効期限は進呈月を含む6か月なので、使い忘れないように注意しましょう。
GMOとくとくBB光のキャンペーン特典
GMOとくとくBB光のキャンペーン特典は2つあります。
②他社回線の解約金が発生する場合は最大60,000円キャッシュバック
全ての申し込み者が対象の特典が①の20,000円キャッシュバックです。
他のネット回線からの乗り換えで他社の解約違約金や工事費・端末代の残債、回線撤去費用といった解約費用が発生する人は最大60,000円までキャッシュバックで還元してもらえます。
他社回線は光回線のほかにADSLやケーブルテレビ回線、モバイルWiFiサービスも対象になっているため、現在他のネット回線を利用中で解約の際に解約金が発生する人はお得です。
GMOのキャッシュバックは開通月から数えて11か月目に手続きを求める連絡メールが来るため、キャッシュバックを受け取るには1年間は利用する必要があります。
まとめ
最後にahamo光とGMOとくとくBB光の違いをまとめます。
ahamo光は料金が安い2年契約プランの条件を記載します。
ahamo光 | GMOとくとくBB光 | ||||
Wi-Fiルーター | 有料レンタル又は自分で用意 | 無料レンタル 3年後にプレゼント |
|||
契約期間 解約金 |
2年(自動更新) 戸建てタイプ 4,950円 マンションタイプ 3,630円 |
3年 解約金は無し |
|||
回線工事費 | 特典で無料 | 3年利用することで実質無料 | |||
月額料金 | 戸建てタイプ | 4,950円 | 4,818円 | ||
マンションタイプ | 3,630円 | 3,773円 | |||
キャンペーン特典 | dポイント (期間・用途限定) 10,000ポイント |
①2万円キャッシュバック ②他社回線の解約金を最大6万円までキャッシュバック |
マンションタイプの月額料金はahamo光の方が安いですが、Wi-Fiルーターを持ってない人はルーターのレンタル料か自分で用意した場合の購入費も考慮しましょう。
ahamo光は光電話を利用しない場合のルーターレンタル料は月額330円なので、これを月額料金に加算するとマンションタイプは月額3,960円となりGMOとくとくBB光の方が安いことになります。
自分でルーターを用意する場合は仮にルーター購入費を5千円とすると、マンションタイプで利用するなら月額料金4年分とルーター代の合計額ではahamo光の方が安いです。
申し込み特典は、ahamo光は10,000円分のdポイント(期間・用途限定)ですが、GMOとくとくBBは20,000円のキャッシュバックです。特典の受け取り時期にも注意しておきましょう。
他社のインターネット回線を解約して解約金が発生する乗り換えの場合、GMOとくとくBB光は最大6万円のキャッシュバックがもらえます。
ルーターをも持っているかどうかや、利用する予定の期間、キャンペーン特典を踏まえたうえで自分に最適な方を選んでください。
以上から、各サービスがおすすめなの人は次のようになります。
ahamo光がおすすめの人
- スマホと家のネット回線をドコモに一本化したい
- 契約期間は2年縛りでも構わない
- OCNバーチャルコネクト対応ルーターを持っている
- ルーターのレンタル料か購入費を負担しても構わない
- 1年未満で解約することになるかもれしれない
詳細・申し込みはこちら↓
GMOとくとくBB光がおすすめの人
- スマホのSIMを乗り換えても家の回線は同じところ使い続けたい
- 契約期間の縛りが無い方が良い
- 他社回線からの乗り換えで高額な解約金が発生する
- 少なくとも3年は利用できる(派遣工事をした場合)
詳細・申し込みはこちら↓
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