楽天ひかりとGMOとくとくBB光は、どちらも大手ネット企業が提供するサービスで、料金の安さやお得な特典に魅力があります。
今回はこの2つを比較したので光回線選びの参考にしてください。
なおGMOとくとくBB光は、サービス開始当初は「GMO光アクセス」という名称でしたが、現在は「GMOとくとくBB光」や略して「とくとくBB光」と呼ばれています。これは3つは全て同じサービスです。
回線の種類と注意点
どちらもNTTのフレッツ光の回線を借り受けてプロバイダーとセットにして提供する「光コラボレーション」のサービスです。
このタイプの光回線は光コラボやコラボ光と呼ばれており、楽天ひかりやGMOとくとくBB光の他にもたくさんあります。
回線はフレッツ光と同じなので、フレッツ光や他社の光コラボから乗り換える場合は回線工事は不要です。
光回線を新規で引く場合やフレッツ光や光コラボ以外の光回線(auひかり、NURO光、電力系光回線)からの乗り換えの場合は回線工事が必要となり工事費がかかります。
ただし、GMOとくとくBB光の方は工事費の分を月額料金に上乗せしたうえで特典割引で差し引くため工事費は実質無料にできます。
契約期間と解約時の費用
契約期間は、楽天ひかりは2年、GMOとくとくBB光は3年となっています。
契約期間中に解約する場合の解約金として、楽天ひかりは契約解除料が月額基本料1か月分がかかります。戸建てなら5,280円、集合住宅なら4,180円です。
2年ごとに3か月間の無料解約申請期間があるため、この期間中に解約すれば契約解除料は無料です。
GMOとくとくBB光は契約期間中に解約しても解約金はかからないため、3年契約となってはいても実質的には契約期間による縛りはありません。
楽天ひかりとGMOとくとくBB光の料金比較
ここでは2サービスの初期費用、工事費、月額料金の3つを比べていきます。
初期費用
光回線を利用するにあたって最初にかかる費用は、契約時の手数料とWi-Fiルーターの購入代です。
サービス名 | 楽天ひかり | GMOとくとくBB光 |
契約時手数料 | 初期登録費 880円(新規契約) 1,980円(転用・事業者変更) |
事務手数料 3,300円 |
ルーター費用 | 自分で購入 安いもので4千円台から |
レンタル料無料 |
契約時の手数料は、楽天ひかりの方は新規契約と転用・事業者変更の場合で料金が違っており、どちらもGMOとくとくBB光より安いです。
WiFiルーターについては、楽天ひかりにはレンタルサービスが無いため、光回線の次世代技術「IPv6(クロスパス)」に対応したルーターを自分で用意する必要があります。
対応機種は楽天ひかりの公式サイトに一覧が載っているので申し込みの時にチェックしておきましょう。楽天市場で安い機種なら4千円くらいで売られています。
GMOとくとくBB光はWi-Fiルーターを無料でレンタルできるため端末代はかからず、3年以上利用すればそのままプレゼントされます。
回線工事費
フレッツ光や他社の他社の光コラボから乗り換える場合は回線工事は不要です。
回線の工事費は新規契約の場合にかかる費用です。
光コラボの工事費は次の3タイプによって金額が違っています。
・工事員派遣はあり屋内配線の新設はない場合
・自宅への工事員派遣が必要ない場合
GMOとくとくBB光の方は屋内配線の新設が有りの場合と無しの場合で金額は同じです。
建物にフレッツ光の回線設備が導入されていると工事員の無派遣工事で済むことがあり、この場合の工事費は安くできます。
以下に2サービスの基本工事料をまとめました。
サービス名 | 楽天ひかり (24回払い) |
GMOとくとくBB光 (36回払い) |
|
戸建て | 工事員派遣あり 屋内配線新設あり |
22,000円 1回目から23回目 916円 24回目 932円 |
26,400円 1回目 990円 2回目から36回目 726円 |
工事員派遣あり 屋内配線新設なし |
11,660円 1回目から23回目 485円 24回目 505円 |
||
工事員派遣なし | 3,300円 1回目から23回目 137円 24回目 149円 |
3,300円 1回目 220円 2回目から36回目 88円 |
|
マンション アパート |
工事員派遣あり 屋内配線新設あり |
22,000円 1回目から23回目 916円 24回目 932円 |
25,300円 1回目 1,045円 2回目から36回目 693円 |
工事員派遣あり 屋内配線新設なし |
11,660円 1回目から23回目 485円 24回目 505円 |
||
工事員派遣なし | 3,300円 1回目から23回目 137円 24回目 149円 |
3,300円 1回目 220円 2回目から36回目 88円 |
カッコ内は分割払いの月々の支払額と支払い回数です。
楽天ひかりは24回の分割払いのほか一括払いもできます。
GMOとくとくBB光は36か月の分割払いです。
どちらも分割払いの期間未満で解約すると残りの支払い額を一括で支払うことになります。
GMOとくとくBB光では36か月間は工事費分割払い額を月額料金に上乗せしたうえで同額を特典割引で差し引いているため、基本工事費は実質無料にできます。
ただし、36か月未満で解約すると工事費の残債を負担することになり、派遣工事をした場合は以下の計算式で残債額が決まります。
マンション:693円×(36回ー利用経過月数)
事費の自己負担を無料にするには3年間(36か月)利用する必要があるのです。
とはいえ、楽天ひかりの方は工事費の割引特典はないため、新規契約の人には3年利用すれば工事費が無料になるGMOとくとくBB光はお得です。
月額料金
ここでは2サービスの月額料金を比較します。
楽天ひかり | GMOとくとくBB光 | |
戸建て | 5,280円 | 4,818円 |
集合住宅 | 4,180円 | 3,773円 |
戸建てと集合住宅のどちらもGMOとくとくBB光の方が安いです。
口座振替は楽天銀行を使えば手数料が無料ですが、その他の金融機関を使う場合は1回110円の手数料がかかります。
楽天ひかりとGMOとくとくBB光のキャンペーン特典
ここからは、各サービスで申し込み者が受けられるキャンペーン特典について解説します。
楽天ひかりのキャンペーン特典
①楽天モバイルとのセット契約で6か月間は月額料金が0円
楽天モバイルを利用中の人かこれから申し込む人が楽天ひかりを初めて契約すると6か月間は月額料金が0円になります。
これから申し込む人は楽天ひかりの申し込み月の翌月15日までに楽天モバイルを利用開始することが条件です。
6か月間の割引額合計は、戸建てタイプは31,680円、マンションタイプは25,080円になります
このため楽天モバイルユーザーには楽天ひかりがお得です。
②楽天ポイントが+2倍
楽天ひかりはSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象なので、楽天ひかりの契約者は楽天市場での買い物のときにもらえるポイントが+2倍になります。
+2倍の月間獲得上限は1,000ポイントなので、月間5万円の買い物をしたときが最もお得になります。
ポイントの有効期限は進呈日の翌月末です。
楽天市場で毎月高額な買い物をする人なら、+2倍で還元されるポイント分を楽天ひかりの月額料金から差し引くと、実質的な月額料金GMOとくとくBB光より安くなる場合があります。
③楽天ポイント2,000ptプレゼント
楽天ひかりを初めて申し込む人には楽天ポイント2,000ptがプレゼントされます。
ポイントの進呈時期は、開通月から数えて4か月目の月末です。
有効期限は進呈日を含めて6か月間です。
なお、この特典を受けるには公式サイトのトップページではなくキャンペーンのSPUのページから申し込む必要があるため注意してください。
キャンペーンページを確認する ⇒ 楽天ひかり
GMOとくとくBB光のキャンペーン特典
①申し込みキャッシュバック
申し込みを特典として、新規契約は20,000円、転用・事業者変更は10,000円のキャッシュバックが用意されています。
受け取り時期は約1年後なのでそれまでに解約すると受け取りはできません。
②他社回線の解約金が発生する場合は最大60,000円キャッシュバック
現在利用中の他社のネット回線からGMOとくとくBB光への乗り換えで解約違約金などの解約費用が発生する場合は、乗り換え特典として最大60,000円のキャッシュバックがあります。
光回線、ADSL、ケーブルTV、モバイルWiFiといった回線サービスが対象なので、他社の解約費用が発生する人は要注目です。
③オプションサービスのキャッシュバック
GMOとくとくBB光では、オプションサービスを申し込むと追加でキャッシュバックがもらえます。
- 光テレビ 20,000円
- 光電話 4,000円
- 下記のオプションサービス 4,000円
インターネット安心セキュリティ
スマホトラブルサポート
総費用シュミレーション
まず、各サービスの条件を再確認していきましょう。
楽天ひかり | GMOとくとくBB光 | ||||
契約期間 中途解約時の解約金 |
2年 戸建て 5,280円 集合住宅 4,180円 |
3年 無料 |
|||
契約時手数料 | 新規契約 880円 転用・事業者変更 1,980円 |
3,300円 | |||
Wi-Fiルーター | 自分で用意 (約4,000円~) |
0円 | |||
回線工事費 | 派遣工事 11,660円~22,000円 無派遣工事 3,300円 |
3年利用で実質無料 | |||
月額料金 | 戸建て 5,280円 集合住宅 4,180円 |
戸建て 4,818円 集合住宅 3,773円 |
|||
申し込み特典 | 楽天モバイルとセットで 6か月間0円特典 月額料金の割引額合計 戸建て 31,680円 集合住宅 25,080円 + 2,000円相当の楽天ポイント |
キャッシュバック 新規契約 20,000円 転用・事業者変更 10,000円 |
楽天ひかりは2年契約なので、2年ごとにある契約更新月以外に解約すると月額料金1か月分を契約解除料として支払うことになります。
GMOとくとくBB光はいつ解約しても解約金はかかりません。
契約事務手数料は楽天ひかりの方が安いです。
楽天ひかりは対応ルーターを持ってない場合は自分で購入して用意することになります。楽天市場では安い機種なら販売価格は4,000円程です。
GMOとくとくBB光は無料でルーターをレンタルでき、3年利用後はプレゼントされます。
楽天ひかりは回線工事費が無料になりませんが、GMOとくとくBB光は3年利用すれば実質無料になります。
月額料金はGMOとくとくBB光の方が安いです。
楽天ひかりの6か月間の割引額と2,000ポイントの合計とGMOとくとくBB光のキャッシュバック額を比べると楽天ひかりの方が多いです。
新規契約の場合は楽天ひかりでは回線工事費がかかり、対応ルーターを持ってない場合はルーター購入費もあるため、GMOとくとくBB光の方低コストなのは明らかです。
そこで、ここでは以下の条件で総費用を比較します。
- 転用や事業者変更で乗り換える
- 乗り換える際に他社回線の解約金は発生しない
- 楽天ひかりの対応ルーターを既に持っている
- 楽天モバイルをセットで利用する
サービス名 | 楽天ひかり | GMOとくとくBB光 | |||
月額料金合計 | 戸建て | 2年 100,320円 3年 163,680円 |
2年 115,632円 3年 173,448円 |
||
集合住宅 | 2年 79,420円 3年 129,580円 |
2年 90,552円 3年 135,828円 |
|||
契約事務手数料 |
1,980円 |
3,300円 | |||
解約金 | 2年利用 0円 3年利用 戸建て 5,280円 集合住宅 4,180円 |
0円 |
|||
申し込み特典 | 2,000円分のポイント | 10,000円キャッシュバック | |||
実質総費用 | 戸建て |
2年 100,300円 3年 168,940円 |
2年 108,932円 3年 166,748円 |
||
集合住宅 |
2年 79,400円 3年 133,740円 |
2年 83,852円 3年 129,128円 |
総費用は、2年利用では楽天ひかり、3年利用ではGMOとくとくBB光の方が少ないです。
楽天ひかりは最初の6か月間は月額料金が0円になることが2年利用時の総費用を少なくしています。
月額料金はGMOとくとくBB光の方が安いため、4年以上使い続ける場合はこちらの方低コストです。
ただし、GMOとくとくBB光の3万円キャッシュバックの受け取り時期は1年後なので、1年未満で解約すると2万円が総費用に上乗せさるため、1年未満の利用なら6か月間無料特典がある楽天ひかりの方が低コストです。
また、楽天ひかりはSPUで買い物ポイントが+2倍になる点も考慮する必要があります。
例えば、楽天市場での月間3万円の買い物すると、SPUで+2倍で通常より600ポイント多くもらえるため、実質的に楽天ひかりの月額料金が600円割引されたのと同じことになり、GMOとくとくBB光の月額料金より安くなります。
SPUで+2倍で多くもらえるポイントの上限は月間1,000ポイントなので、月間50,000円分の買い物をした時が最もお得です。
楽天市場のヘビーユーザーで毎月数万円の買い物をしている人なら、長期的にみると楽天ひかりの方が実質的には低コストになるケースがあります。
楽天市場での買い物金額が月間や年間でどれくらいになるかを想定したうえで選んでください。
まとめ
以上を踏まえて、楽天ひかりとGMOとくとくBB光のどちらがおすすめかをまとめます。
楽天ひかりがおすすめの人
- 楽天モバイルのユーザーかこれら利用開始する
- 楽天市場での買い物金額が大きい(月間3万~5万円くらいが特にお得)
- ルーターはレンタルではなく自分の物を使いたい
- 契約期間は2年で構わない
公式サイトはこちら ⇒ 楽天ひかり
GMOとくとくBB光がおすすめの人
- 楽天市場での買い物金額は大きくない
- 契約期間の縛りが無い方が良い
- 自分のルーターを持っておらず購入費を負担したくない
- 他社から乗り換えの際に高額な解約金が発生する
公式サイトはこちら ⇒ GMOとくとくBB光