これから利用する光回線としてビッグローブ光とAsahiNet光のどっちが良いか迷っている人のために、この2サービスを比較して違いをまとめました。
ここで取り上げるのはどちらも1ギガタイプのサービスです。
運営元
ビッグローブ光の運営元の(株)ビッグローブはKDDIグループの企業です。
AsahiNet 光の運営元の(株)朝日ネットは東証プライム市場に上場している企業です。
どちらも80年代のパソコン通信の時代から通信事業を行っている歴史があり、ISP(インターネットサービスプロバイダ―)事業は90年代中頃から開始している老舗プロバイダーです。
使用回線
ビッグローブ光とAsahiNet光は、どちらもNTTのフレッツ光を借り受けてプロバイダーとセットにして提供する「光コラボレーション」と呼ばれるサービスです。
光コラボは、回線とプロバイダーサービスをセットで契約できるためわかりやすく、料金はフレッツ光や安いことが多いです。
NTTのフレッツ光ネクストは全国の都道府県をカバーしているため、光コラボも47都道府県で利用できます。
光コラボは数多くありますが使用回線はフレッツ光と同じなので、利用中の光コラボから別の光コラボへ乗り換えるときに回線工事が不要で気軽に乗り換えができるというメリットもあります。
なお、どちらも最大速度が1ギガと10ギガのタイプがありますが、この記事は1ギガタイプを比較対象とします。
契約期間と解約金
ビッグローブ光の契約期間は3年で、3年ごとに解約手続きをしなければ契約は自動更新されます。
3年の契約期間満了月とその翌月、翌々月の3か月間に解約すれば解約違約金はかかりません。
契約期間中に解約した場合は下記の解約違約金がかかります。
マンションタイプ 3,000円
AsahiNet光は自動更新型ではなく最低利用期間が1年となっているため、1年利用した後は縛り無しになります。
ただし、 AsahiNet光から他の光コラボへ乗り換える場合は事業者変更承諾番号を発行して手続きしたときの手数料として2,200円がかかります。
初期費用と回線工事費
初期費用
ここでは初期費用として契約時の手数料やWi-Fiルーターの費用を比較します。
ビッグローブ光 | AsahiNet光 | |
契約事務手数料 | 3,300円 | 新規契約 880円 転用・事業者変更 ⇒キャンペーンで0円 |
Wi-Fiルーター | 有料レンタルサービス 月額550円 |
キャンペーンでプレゼント |
光コラボの契約種類は下記の3つがあり、AsahiNet光では契約種類によって契約事務手数料の金額が違っています。
フレッツ光から乗り換え ⇒ 転用
他の光コラボから乗り換え ⇒事業者変更
上記以外 ⇒ 新規契約
転用と事業者変更の場合は「スタートキャンペーン」で契約事務手数料は無料になっています。
新規契約の事務手数料は880円ですがビッグローブ光より安いです。
Wi-Fiルーターについては、ビッグローブ光は月額550円のレンタルサービスがあります。
ただ、長期利用の場合は買った方が安上がりです。
楽天市場の店ではIPv6(IPoE方式)対応のルーターは安い機種なら4千円くらいで販売されています。
AsahiNet光は「スタートキャンペーン」でWi-Fiルーターはプレゼントされるため、自分で用意する必要はありません。
以上から、初期費用はAsahiNet光の方が安いです。
回線工事費はどちらも実質無料にできる
回線工事が必要になるのは下記のケースです。
- 光回線を新規で引く場合
- auひかり、NURO光、電力系光回線といったフレッツ光以外の回線から乗り換える場合
フレッツ光ネクストや他の光コラボから乗り換える場合は回線工事は不要です。
回線の基本工事料金は下記の3タイプによって異なっています。
②工事員の派遣があり屋内配線の新設はしない場合
③工事員の派遣がない場合
②は既にある屋内配線を利用できるケースで、③は部屋にフレッツ光の回線設備が導入されていてNTTの局内工事のみで済むケースです。
ビッグローブ光とAsahiNet光の基本工事費は下記のようになっています。
ビッグローブ光 | AsahiNet光 | |
工事員派遣あり 屋内配線新設あり |
28,600円 1回目 880円 2~36回目 792円 |
22,000円 |
工事員派遣あり 屋内配線新設なし |
18,260円 1回目 550円 2~36回目 506円 |
11,660円 |
工事員派遣なし | 3,300円 分割なし |
3,300円 |
ビッグローブ光の工事員派遣ありの場合の料金は、一括払いと36回の分割払いから選ぶことができます。
ビッグローブ光では36か月間は月々の分割払い額が特典割引で差し引かれるため、基本工事費は実質無料になります。
ただし36か月未満で解約すると、一括払いをした場合は工事費割引を満額受けられず、分割払いをした場合は残りの支払い額(工事費残債)を一括で支払うことになるため、どちらにしても工事費の自己負担が発生します。
例えば工事員の派遣があり屋内配線の新設をした場合で2年(24ヶ月)利用して解約すると、工事費残債は792円×12回 = 9,504円になります。
工事員派遣があった場合の工事費を実質無料にするには3年は利用する必要があることは覚えておきましょう。
AsahiNet光の基本工事費はスタートキャンペーンで実質無料にできます。
光回線を新たに引く人には30,000円がキャッシュバックされるためです。
この特典はキャッシュバックは開通月を含む24カ月目の5日時点でAsahiNet光を利用中であることが条件のため、工事費を実質無料にするには2年は利用する必要があります。
なお、各サービスとも無料になるのは基本工事費で、土日祝日や夜間に工事をする場合は追加料金がかかります。
工事費の詳細を知りたい方は下記の公式サイトをチェックしてください。
月額料金とキャンペーン特典
ここでは月額料金と支払い方法、キャンペーン特典を比較します。
月額料金の比較
キャンペーンによる割引特典を適用した月額料金は次のようになっています。
ビッグローブ光 | AsahiNet光 | |
戸建てタイプ | 12か月目まで 5,064円 13か月目以降 5,478円 |
新規契約 24か月目まで 4,840円 25か月目以降 5,698円 転用・事業者変更 24か月目まで 5,060円 25か月目以降 5,698円 |
マンションタイプ | 12か月目まで 3,964円 13か月目以降 4,378円 |
新規契約 24か月目まで 3,630円 25か月目以降 4,488円 転用・事業者変更 24か月目まで 3,850円 25か月目以降 4,488円 |
ビッグローブ光の月額料金は1年間は特典で割引料金になります。
AsahiNet光はスタートキャンペーンで2年間は割引料金になります。(2025年2月2日まで)
上記のとおり2年間はAsahiNet光の方が安く、割引終了後の通常の月額料金はビッグローブ光の方が安いです。
2年間だけ利用するならAsahiNet光の方が低コストになりそうですが、ビッグローブ光には4万円キャッシュバック特典があるため、これを踏まえた総費用はビッグローブ光の方が少ないです。
ASAHIネットのかんしゃ割
AsahiNet光の料金は、ASAHIネットの会員歴に応じて「かんしゃ割」により以下のように割引されます。
会員歴 | 2年目まで | 3年目 | 4年目 | 5年目以降 |
割引額 | ー | 100円割引 | 200円割引 | 300円割引 |
通常料金 | 戸建て 5,698円 集合住宅 4,488円 |
|||
割引後料金 | ー | 戸建て 5,598円 集合住宅 4,388円 |
戸建て 5,498円 集合住宅 4,288円 |
戸建て 5,398円 集合住宅 4,188円 |
会員歴が5年以上なら月額料金は300円割引されて、戸建ては5,398円、集合住宅は4,188円となり、ビッグローブ光の料金より安いです。
ASAHIネットがプロバイダーのフレッツ光やauひかりから乗り換える人も注目の制度です。
支払い方法
ビッグローブ光 | AsahiNet光 | |
支払い方法 | クレジットカード 口座振替 |
クレジットカード NTT請求 |
ビッグローブ光の料金はKDDI請求となりKDDIに支払います。
KDDI請求はクレジットカードか口座振替で支払うことができ、口座振替の手数料は220円ですがKDDIのサービス利用料と合算して請求される場合は無料になります。
AsahiNet光の支払い方法はクレジットカードのほかNTT請求もあり、NTT請求の支払い方法はクレジットカード、口座振替、請求書払いの3つから選べます。
口座振替はNTTのWEB明細サービスを利用すれば手数料は無料ですが、これを利用しない場合は口座振替のお知らせの発行手数料が毎回110円がかかります。
請求書払いの料金請求書発行手数料は165円です。
セット割
ここではスマホとセットで使うと受けられるセット割引について解説します。
ビッグローブ光のスマホセット割
ビッグローブ光は、auスマートバリューやUQmobile自宅セット割に対応しており、auやUQモバイルのユーザーは、毎月のスマホ料金からプランに応じてauは550円~1,100円、UQモバイルは638円~1,100円の割引を受けられます。
しかも、割引対象は家族も含めて最大10回線までなので、割引される家族が多い場合はかなりお得になります。
なお、このセット割を受けるには光電話(月額550円)の契約もすることが条件です。
家の固定電話が必要な家庭なら問題ないですが、一人暮らしで固定電話は一切使わないという人の場合、お得になるのは割引額から光電話の料金550円を差し引いた金額です。
auスマートバリューの適用者には1回線あたり1,000円相当(最大10回)、UQmobileの自宅セット割の適用者には1回線あたり500円相当(最大10回)が還元されるクーポンをもらえます。
AsahiNet光のauセット割
AsahiNet光には「auセット割」というものがあり、auのユーザーがAsahiNet光を契約するとスマホのプラン応じてAsahiNet光の料金が500円か1,200円の割引されます。
auスマートバリューとは違い、光電話の加入は不要ですが自分のほかに家族にauユーザーがいても割引額は増えません。
また、このauセット割が適用されると「スタートキャンペーン」と「かんしゃ割」は適用されません。
auのユーザーはどちらがお得になるかよく考えたうえで適用させる特典を選びましょう。
詳しくは公式サイトをチェックしてください⇒AsahiNet 光公式サイト
3年総費用の比較
ここでは月額料金とキャンペーン特典を踏まえたうえで3年利用した場合の総費用を比較します。
条件は次の通りです。
- 新規契約で回線を新たに引いた場合
- ビッグローブ光は5,000円でルーターを購入したと想定
- AsahiNet光はASAHIネットの新規会員になる場合
- 3年後に他の光コラボへ事業者変更すると想定
ビッグローブ光 | AsahiNet光 | |
契約時手数料 | 3,300円 | 880円 |
ルーター代 | 5,000円 | キャンペーンで0円 |
回線工事費 | 3年利用で0円 | 22,000円 |
月額料金 | 戸建て 初月 0円 12か月目まで 5,064円 13か月目以降 5,478円 |
戸建て 24か月目まで 4,840円 25~36か月目 5,598円 |
集合住宅 初月 0円 12か月目まで 3,964円 13か月目以降 4,378円 |
集合住宅 24か月目まで 3,630円 25~36か月目 4,388円 |
|
月額料金合計 (3年分) |
戸建て 187,176円 | 戸建て 183,336円 |
集合住宅 148,676円 | 集合住宅 139,776円 | |
キャッシュバック特典 | 40,000円 | 30,000円 |
転出時の手数料 | 0円 | 2,200円 |
実質総費用 | 戸建て 155,476円 | 戸建て 178,416円 |
集合住宅 116,976円 | 集合住宅 134,856円 |
キャンペーン割引の影響で3年分の月額料金の合計額はAsahiNet光の方が少ないですが、ビッグローブ光は高額キャッシュバック効果により3年間の実質総費用はこちらの方が少なくなります。
AsahiNet光はスタートキャンペーンが終わった3年目からは「かんしゃ割」による割引がありますが、3年目はビッグローブ光より月額料金が高いです。
4年目以降の月額料金はビッグローブ光より安くなりますが、総費用が逆転するにはかなり長く利用し続ける必要があります。
まとめ
契約期間の縛りはビッグローブ光は特典で無くなり、AsahiNet光は最初の1年だけです。
初期費用はAsahiNet光の方が少なくて済みます。
回線工事費はビッグローブ光は3年利用することで実質無料になり、AsahiNet光は2年後に受け取れるキャッシュバック特典で実質無料にできます。
月額料金は通常はビッグローブ光の方が安いですが、AsahiNet光はキャンペーンで2年間は割引料金になり、この期間中はAsahiNet光の方が安くなります。
しかし、ビッグローブ光には4万円のキャッシュバック特典があるため、3年総費用はビッグローブ光の方が少ないです。
ビッグローブ光にはauやUQモバイルとのセット割もあり家族も割引対象になるため、割引対象者が多い場合もビッグローブ光の方がお得です。
ビッグローブ光の公式サイトはこちら ⇒ 【公式】ビッグローブ光
ASAHIネットは「RBB TODAY ブロードバンドアワード」において9年連続でプロバイダ部門の総合満足度1位で獲得しているほか、「光コラボアワード2023」のカスタマーサポートの部で優秀賞を受賞していることからサービスの質は高いようです。
こちらは料金や費用の安さよりもサービスの品質を重視する人に向いている光回線といえます。
auセット割もあるため1,200円割引の対象プランを利用している人にはお得です。
AsahiNet光の公式サイトはこちら ⇒ AsahiNet 光
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