光回線選びで、NURO光(ニューロ光)とGMO光アクセス(GMOとくとくBB光)のどちらにするか迷っている人のために、この2サービスを比較して違いをまとめたので参考にしてください。
運営元と使用回線の違い
NURO 光を運営しているのは、ソニーグループの企業であるソニーネットワークコミュニケーションズ(株)です。
NURO光は、NTTから借り受けた「ダークファイバ―」と独自の通信設備を組み合わせて提供する光回線サービスです。
ダークファイバーとは敷設された光ファイバー回線のうち使用されずに余っていた回線のことです。光信号が通っておらず暗いためダークファイバーと呼ぶらしいです。
NTTの光回線サービスと言えばフレッツ光がありますが、NURO光のダークファイバー回線はフレッツ光とは別の回線で、NURO光ユーザーのみが独占的に使用できます。
NURO光の回線速度は下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsで、下り速度は現在一般的な光回線の最大1Gbpsと比べて2倍となっています。
このためNURO光は通信速度を重視する人に向いている光回線なのです。
ほとんどの用途では2Gbpsの最大速度で十分対応でき、2ギガプランを1年以上利用した後は移行費用無しで10ギガプランにアップグレードすることもできるため、まずは2ギガプランから始めるのがおすすめです。
GMO光アクセスは、東証プライム市場に上場しているGMOインターネットグループ(株)が提供しており、こちらが運営しているプロバイダー「GMOとくとくBB」はプロバイダーとして20年以上の実績があります。
GMOとくとくBBが提供するサービスは、名前が示しているように料金の安さやキャンペーン特典が充実している点が魅力です。
GMO光アクセスは、NTTからフレッツ光の回線を借り受けてプロバイダーとセットにして提供しており、このタイプのサービスを「光コラボレーション(略して光コラボ)」と呼びます。
聞いたことがあるかもしれませんがドコモ光、SoftBank光、ビッグローブ光、楽天ひかりといったサービスも全て光コラボで、中でも月額料金が安いのがGMO光アクセスなのです。
回線速度は下り・上りともに最大1Gbpsです。
なお、GMO光アクセスはプロバイダー名から「GMOとくとくBB光」や略して「とくとくBB光」とも呼ばれますが、この記事ではサービス開始当初の名称「GMO光アクセス」と記載しています。
GMO光アクセス ⇒ NTTのフレッツ光の回線を使う光コラボで月額料金が安い。
対応エリアの違い
NURO光のデメリットは、未対応のエリアがあることです。
現時点でのNURO光(2ギガプラン)対応の都道府県は下記のようになっています。
北海道
東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬
愛知・静岡・岐阜・三重
大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良
広島・岡山
福岡・佐賀
なお、都道府県では対応エリアになっていても、住んでいる市区町村によっては提供エリア外の場合もあります。
公式サイトでは自宅の郵便番号を入力して提供エリアかどうか調べられるため、まずは確認してみてください。
下記のページで申し込みボタンを押すと「提供エリア検索」のページに移動でき、検索結果で提供エリアになっていれば申し込みページに進めます。
公式サイトはこちら ⇒ NURO 光
一方、GMO光アクセスの回線はNTTのフレッツ光と同じなので、フレッツ光の提供エリアに住んでいれば利用することができます。
フレッツ光は全ての都道府県で提供されており、全国エリアカバー率は96.9%となっています。
このためNURO光の未対応エリアに住んでいる人は、ここから先を読むまでもなくGMO光アクセスが選択肢になるでしょう。
公式サイトを見てみる⇒シンプルに安い速いGMOとくとくBB光!
契約期間と解約時の費用の違い
サービス名 | NURO光(2ギガ) | GMO光アクセス |
契約期間 | 2年又は3年 | 3年 |
解約金 | 2年契約:3,740円 3年契約:3,850円 |
無料 |
回線撤去費用 | 撤去する場合は11,000円 | 無料 |
契約期間は、NURO光(2ギガプラン)は2年契約と3年契約があり、契約期間中に解約した場合の解約手数料(契約解除料)は、2年契約で3,740円、3年契約で3,850円となっています。
どちらも契約満了月とその翌月、翌々月の3か月間に解約すれば契約解除料はかかりません。
GMO光アクセスの契約期間は3年ですが、契約期間中の解約でも解約金はかかりません。
このため実質的に契約期間による縛りは無いです。
解約後に回線を撤去する場合の費用は、NURO光が11,000円、GMO光アクセスは無料です。フレッツ光や光コラボでは撤去工事費がかかりません。
NURO光でも回線設備を撤去せずに残しておけば費用はかかりませんが、賃貸住宅で光回線が引かれていない部屋に管理会社や大家さんに許可を取って新規で回線を引くケースでは、退去時の原状回復義務により回線撤去を求められる可能性もあります。
退去時に撤去が必要かどうかは許可を取るときに確認しておくと良いでしょう。
NURO光とGMO光アクセスの料金比較
初期費用
ここではNURO光とGMO光アクセスの初期費用を比較します。
サービス名 | NURO光 | GMO光アクセス |
契約時手数料 | 事務手数料 3,300円 |
事務手数料 3,300円 |
ルーター費用 | 無料レンタル | 無料レンタル 3年利用でプレゼント |
回線開通までのWi-Fiルーターレンタル | 初期費用 2,200円 月額5,148円 2か月無料 |
契約事務手数料 3,300円 月額4,950円 |
契約事務手数料はどちらも3,300円です。
PCやスマホ、タブレットなどを光回線に接続するために使うルーターはどちらも無料でレンタルできるので自分で用意する必要がありません。
GMOの方は3年利用すればプレゼントされるので解約後の返却が不要になります。
回線工事が完了するまでの間に家のネット回線が無いと困るという人には、携帯キャリアの無線通信でインターネットを利用できるWi-Fiルーターのレンタルサービスが用意されています。
NURO光は据え置き型のホームルーターが2か月無料で利用できます。
初期費用として2,200円かかり、3か月目以降は月額5,148円の料金が発生します。
GMOとくとくBBは持ち運びできるモバイルルーターのレンタルで、最初に契約事務手数料の3300円がかかりレンタル料金は月額4,950円です。
回線工事費は3年利用で実質無料
NURO光は独自回線のため利用するには回線工事が必要です。
GMO光アクセスはフレッツ光と同じ回線なのでフレッツ光や他社の光コラボから乗り換える場合は回線工事は不要です。
光回線を新規に引く場合やフレッツ光以外の回線(NURO光、auひかり、電力系光回線)から乗り換える場合は工事が必要になります。
ここでは両サービスの基本工事費を比較します。
サービス名 | NURO光 (36回払い) |
GMO光アクセス (36回払い) |
戸建て | 44,000円 (1回目が1,230円、2~36回目が1,222円) |
<工事員派遣が必要な場合>
26,400円 |
<工事員派遣が不要な場合>
2,200円 |
||
集合住宅 (マンション・アパート) |
44,000円 (1回目が1,230円、2~36回目が1,222円) |
<工事員派遣が必要な場合>
25,300円 |
<工事員派遣が不要な場合>
2,200円 |
どちらも36か月間の分割払いになっており、上記表のカッコ内は分割払いの月々の支払額と支払い回数です。
GMO光アクセスの回線工事費は家の種類や工事員派遣の有無で料金が異なり、工事員派遣が必要ない場合は工事費は2,200円で済みます。
どちらも36か月間は工事費の分割払いの金額を月額料金に上乗せしたうえで同額が特典により割引されるため、3年利用することで基本工事費は実質無料になります。
ただし、36か月未満で解約すると工事費の残債を負担することになる点には注意しましょう。
1,222円 ×(36回-利用経過月数)
戸建て:726円 ×(36回ー利用経過月数)
マンション:693円 ×(36回ー利用経過月数)
例えば、2年利用して解約した場合、残り12回分の支払いが残っているので工事費残債額は以下のようになります。
NURO光 14,664円
GMO光アクセス
戸建て 8,712円
集合住宅 8,316円
工事費が高いNURO光の方が3年未満で解約した場合の自己負担額も大きいです。
開通までの期間目安
申し込んでから回線工事が完了して使えるようになるまでの期間の目安は、公式サイトによると次のようになっています。
NURO光 | GMO光アクセス | |
開通時期目安 | 戸建て 1~2ヶ月程度 集合住宅 2~3ヶ月程度 |
早くて2~3週間 |
その他注意点 | 福岡、佐賀、岐阜、北海道エリア、中国エリアは工事状況により、さらに1~2カ月程度を要する場合がある | エリア・設備状況・繁忙期によっては1~2か月以上先になる場合がある |
設備状況や時期による混み具合も影響するため一概には言えませんが、全体的に見てGMO光アクセスの方が開通までの期間は短いようです。
NURO光は宅内工事と屋外工事の2回に分けて行われるため、どうしても工事完了までの期間が長くなってしまいます。
NURO光には開通遅延補償特典が用意されており、申し込みから4か月目以降に開通した場合は下記のように補償として1か月あたり5,200円が支払われます。
4カ月目の開通の場合:5,200円
5カ月目の開通の場合:10,400円
6カ月目以降の開通の場合:15,600円
開通までのホームルーターレンタルを利用した場合、2か月目までが月額無料で3か月目から月額5,148円ですが、4か月目以降のレンタル料は補償特典でカバーできます。
月額料金と支払い方法
ここでは2サービスの月額料金と支払い方法を比較します。
サービス名 | NURO光 (2ギガプラン) |
GMO光アクセス |
戸建て | 3年契約 5,200円 2年契約 5,700円 |
4,818円 |
集合住宅 | 3,773円 | |
支払い方法 | クレジットカード 口座振替 NTT請求 ソフトバンクまとめて支払い auかんたん決済 |
クレジットカード |
NURO光は3年契約の方が料金は安くなっており、3年契約でも最初の契約更新後は2年ごとの自動更新になります。
GMO光アクセスの方は戸建てと集合住宅で料金が異なり、どちらもNURO光より安いです。
このようにGMO光アクセスの方が低コストなのは明らかですが、GMO光アクセスの通信速度は下り最大1Gbpsなのに対しNURO光は下り最大2Gbpsという点が料金に反映されています。
NURO光の3年契約の場合とGMO光アクセスの料金差は、戸建てで382円、集合住宅で1,427円となっています。特に戸建てでは400円弱の違いなので、これくらいが許容範囲で速度を重視するならNURO光を選ぶのもありでしょう。
アパートやマンションに住んでいて費用の安さを重視するならGMO光アクセスがおすすめです。4千円を切る低料金で光回線が利用できます。
支払い方法については、NURO光はクレジットカードのほか口座振替やキャリア請求でも支払えるためクレカを持ってない人でも利用できます。
キャンペーン特典の比較
次にキャンペーン特典をチェックしていきましょう。
NURO光のキャンペーン特典
申し込み特典
NURO光は申し込み特典として45,000円キャッシュバックが用意されています。
キャッシュバック特典は利用開始後の6か月目に受け取り手続きの案内メールが届き、マイページ上で受け取り口座を指定します。
受け取り前に解約したり、手続き期間の45日間を過ぎると特典は無効になるので注意してください。
乗り換え特典は最大6万円
他のインターネット回線を解約してNURO光に乗り換える際に、今契約している回線の解約費用が発生する場合があります。解約違約金(契約解除料)、回線工事費残債、ルーターの端末代残債といった料金です。
NURO光では、乗り換えの際にかかる解約費用を最大6万円まで還元してくれるため、他社回線を解約すると高額な解約金が発生してしまう人でも乗り換えしやすくなっています。
特典の詳細はこちら⇒NURO 光
GMO光アクセスのキャンペーン特典
申し込み特典
申し込み者には5,000円のキャッシュバック特典が用意されています。
なお、受け取り時期は約1年後なので、それまでに解約すると受け取りはできません。また、特典の案内メールが来た月の翌月末が受け取り口座の登録期限なので注意してください。
乗り換えで解約金が発生する場合は一律35,000円増額
他のネット回線からGMO光アクセスへの乗り換えで解約違約金などの解約金が発生する場合は、乗り換え特典としてキャッシュバックが一律35,000円増額されます。
合計で40,000円キャッシュバックとなるため、他社を解約するときに解約違約金(契約解除料)、回線工事費残債、端末代金残債といった解約費用が発生する人にはお得です。
特典の詳細はこちら⇒シンプルに安い速いGMOとくとくBB光!
料金シュミレーション
ここではキャンペーン特典を踏まえたうえで、新規契約で3年間利用した場合のNURO光(2ギガ3年契約)とGMO光アクセスの総費用を比較します。
開通までのWi-Fiルーターのレンタル費用は、開通時期は人によって異なり、利用は任意のため計算には入れていません。
NURO光(2ギガ) | GMO光アクセス | |
契約時手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
ルーター代 | 0円 | 0円 |
契約解除料 | 0円 | 0円 |
工事費 | 実質0円 | 実質0円 |
月額料金 | 5,200円 | 戸建て 4,818円 集合住宅 3,773円 |
3年分の月額料金合計 | 187,200円 | 戸建て 173,448円 集合住宅 135,828円 |
キャンペーン特典 | 45,000円キャッシュバック | 5,000円のキャッシュバック |
実質3年総費用 | 145,500円 |
戸建て 171,748円 集合住宅 134,128円 |
以上より、戸建ての場合はNURO光の方が月額料金は高いですが45,000円キャッシュバック効果により総費用ではGMO光アクセスより少なくなり、集合住宅の場合は月額料金の安さによりGMO光アクセスの方が総費用は少ないことがわかりました。
3年ではなくもっと長い期間使い続けた場合は、戸建てでも月額料金が安いGMO光アクセスの方が低費用になります。
ただ、他社回線からの乗り換えで高額な解約金が発生する場合、還元してもらえる金額はNURO光は最大60,000円、GMO光アクセスは一律40,000円なので、解約金が4万円より高ければNURO光の方がお得になるケースがあります。
このように住居タイプや利用期間、適用される特典の違いによって、どちらがお得か違ってくるため、自分の条件でシュミレーションして決めましょう。
スマホのSIMとのセット割
NURO光には、NUROモバイルやソフトバンクのスマホとのセット割があります。
NUROモバイルの初年度の月額料金が792円割引
NURO光を申し込んだ後に、専用ページからNUROモバイルを新規に申し込むと、1年間はNUROモバイルの月額料金が1,100円割引されるため、年間で13,200円お得になります。
例えばVSプラン(3GB)は月額が792円、VMプラン(5GB)は月額990円で割引額を下回るため、これらのプランのSIMなら1年間は無料で使えることになります。
モバイルも含めて月々の通信費を少しでも抑えたいなら、この機会にNUROモバイルに乗り換えるのも良いかもしれません。
NURO光はソフトバンクのおうち割 光セットの対象になる
NURO光のオプションサービス「NURO 光 でんわ」を利用すると、「おうち割光セット」によりソフトバンクのスマートフォン、3Gケータイ、iPadの利用料金から契約プランに応じて550円~1,100円が割引されます。
これは契約者本人だけでなく家族も割引対象になり最大10回線まで割引可能なので、家族にもソフトバンクを利用している人が多いほどお得になります。
NURO光でもソフトバンクの「おうち割光セット」の割引が受けられるのは、NURO光でんわはソフトバンクとの提携によるサービスだからです。
NURO光でんわの月額料金は、北海道・東北・関東が550円、東海・関西・中国・九州が330円となっています。
おうち割光セットで割引される金額が大きければ、スマホと家のネット回線を合わせた通信費で見るとGMO光アクセスよりも安くなるため、ソフトバンクのユーザーは自分や家族の契約プランの割引額を確認しておきましょう。
まとめ
最後に各NURO光とGMO光アクセスの違いをまとめたので再確認してください。
NURO光(2ギガ) |
GMO光アクセス | |
使用回線 | ダークファイバーの独自回線 | フレッツ光の回線 |
回線速度 | 下り 2Gbps 上り 1Gbps |
下り 1Gbps 上り 1Gbps |
提供エリア | 北海道 東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬 愛知・静岡・岐阜・三重 大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良 広島・岡山 福岡・佐賀 |
全国の都道府県 |
契約期間 中途解約時の解約金 |
2年契約:3,740円 3年契約:3,850円 |
3年 無料 |
回線撤去費用 | 11,000円 | 無料 |
WiFiルーターレンタル | 無料 | 無料 3年利用でプレゼント |
回線工事費 | 44,000円 ⇒3年利用で実質無料 |
派遣工事 戸建て:26,400円 集合住宅:25,300円 ⇒3年利用で実質無料 |
無派遣工事 2,200円 ⇒3年利用で実質無料 |
||
開通時期目安 | 戸建て 1~2ヶ月程度 集合住宅 2~3ヶ月程度 |
早くて2~3週間 |
月額料金 | 3年契約 5,200円 2年契約 5,700円 |
戸建て 4,818円 集合住宅 3,773円 |
支払い方法 | クレジットカード 口座振替 NTT請求 ソフトバンクまとめて支払い auかんたん決済 |
クレジットカード |
キャンペーン特典 | ・申し込みで45,000円キャッシュバック ・他社の解約金を最大60,000円まで還元 |
・申し込みで5,000円キャッシュバック ・他社の解約金がある場合は一律40,000円キャッシュバック |
その他 | ・NUROモバイルのセット申し込みで1年間はNUROモバイルの月額料金が792円割引
・おうち割光セットでSoftBankのスマホ料金が最大1,100円割引 |
ー |
NURO光は、月額料金は高めですが回線速度が下り最大2Gbpsなので、料金の安さより速度を重視している人に向いています。
ソフトバンクのスマホとのセット割に対応しているため、ソフトバンクユーザーなら低費用で利用できます。最大10回線まで割引可能なので家族もソフトバンクを使っていればさらにお得です。
回線工事費は3年利用することで実質無料になるため、少なくとも3年間は利用できる人向けです。
また、回線工事は2回に分けて行われるため開通までの期間が長いことは理解しておきましょう。
公式サイトはこちら ⇒ NURO 光
GMO光アクセスは、月額料金が安いことが特長なので、家の固定回線の費用を抑えたい人に向いています。
光コラボなので現在フレッツ光や他社の光コラボを利用中の人なら回線工事は不要で乗り換えができ、将来別の光コラボへ乗り換えしやすいこともメリットです。
NURO光と比べれば開通までの期間目安は短いため、できるだけ早く利用開始したい人にも適しています。
公式サイト ⇒ シンプルに安い速いGMOとくとくBB光!
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