楽天モバイルは容量無制限で使えるため、パソコンやタブレットなどをインターネットに接続したいときはスマホのテザリング機能で済ませられるのではと考える人もいるのではないでしょうか。
これについては、どんな用途で使いたいかや利用スタイルによって最適な方法が異なります。
楽天モバイルのユーザーが、家のインターネット回線として利用できる方法は3つあり、それぞれメリット・デメリットがあるため、自分の条件に合わせて選びましょう。
スマホのテザリング
テザリングは、パソコンやタブレット、ゲーム機などの機器をスマートフォンに接続し、スマホのSIMの回線でインターネットを利用する機能です。iPhoneの場合はインターネット共有と呼ばれます。
楽天モバイルでテザリングするメリット
テザリングで済ませる方法のメリットは2つあります。
①通信費が増えない
最大のメリットは低コストであることです。
ランニングコストは今使っているスマホの月額料金だけで済み、家のネット回線の初期費用や月額費用は発生しません。
楽天モバイルの月額3,278円のみでスマホと家のインターネット回線を持てるため、通信費を徹底的に抑えて節約したい人には魅力的な方法です。
②契約するサービスが増えない
家のインターネット回線を用意すると、契約するサービスや月々の支払い先が増えます。
この次に紹介するホームルーターや光回線の場合、部屋にルーター設置することになります。
利用するサービスや部屋に置く物をできるだけ少なくしてシンプルにした人にとっては、既に利用中のスマホだけで済ませられることもメリットです。
テザリングのデメリット
家の回線をテザリングで済ます方法のデメリットは次の3つです。
①速度は光回線に劣る
現時点でモバイル回線は光回線と比べると通信速度は劣ります。
現在主流の1ギガタイプの光回線は、通信速度の水準は200~300Mbps台ですが、楽天モバイルの速度水準は電波が強い場所で下りが100Mbps、上りが50Mbps程度です。特に下り速度と比べて上り速度の水準が低いです。
このため、4K画質の動画などサイズの大きいファイルのダウンロードやアップロードをよくするなら光回線の方が効率よくできます。
また、オンラインゲームで重要になるPING値は光回線の方が低いため、オンラインゲームを快適にプレイしたい人は光回線の方が良いです。
逆に、速度が重要な用途では利用しないなら、この点はそれほどデメリットにはなりません。
WEBサイトを見たり、SNSを利用したり、標準画質の動画を見るといった用途で主に使うなら、スマホのテザリングで済ませることは十分できます。
②バッテリー劣化の問題
パソコンやタブレットなどのWi-Fiでスマホに接続する「Wi-Fiテザリング」は消費電力が大きいためバッテリー残量が減るペースが早くなり、テザリングを使わない場合と比べてバッテリーを充電する回数が増えます。
また、長時間テザリングをすることでスマホが発熱します。
発熱した状態で長時間使うことや充電をする回数が増えることでバッテリーの劣化が早まるため、スマホの買い替えるサイクルが短くなることがあります。
Wi-FiではなくUSBケーブルでパソコンとスマホを接続して使う「USBテザリング」もありますが、これはパソコンからスマホに給電しながら通信するため、スマホのバッテリー残量が常に100%になった状態で使うことになりバッテリー劣化を早めます。
また、Wi-Fiとは別の無線規格であるBluetoothでのテザリングもあり、Bluetoothテザリングは消費電力が少ないですが、通信速度が1Mbps程度になるため不便です。
このため、快適にインターネットを利用するならWi-FiテザリングかUSBテザリングになります。
バッテリーが劣化するといっても、テザリングを利用する頻度や時間によって程度が異なり、スマホをどれくらい長く使い続けられるかはバッテリー容量にもよります。
いつもスマホは2年くらいで買い替えているなら、この点は気にならないかもしれません。
基本的にテザリングは、スマホでインターネット利用することが多く、パソコンやタブレットなど他の機器で利用する時間は長くない人に向いています。
Wi-FiやUSBでのテザリングを毎日長時間使うなら、スマホの充電回数が増えてバッテリーが劣化しやすくなることは覚悟しておきましょう。
③複数人では利用しにくい
一人暮らしで自分だけで利用するなら関係ないですが、家族で共有する家の回線として利用したい場合は、テザリングで使用するスマホの持ち主がスマホを持って外出してしまうと、他の家族は利用できなくなってしまいます。
この点については、家族全員が楽天モバイルを利用するなら各自がテザリングをすれば問題はないですが、共有して利用する家のインターネット回線を用意したい場合は、テザリング以外の方法が選択肢になります。
スマホのテザリングまとめ
以下の点に該当する人にはテザリングがおすすめです。
- 速度が重要な用途では使わない
- スマホでネットを利用する時間の方が長い
- 通信費を抑えることを優先したい
- 自分一人で利用する
以下の点に該当する人は、他の方法もチェックしてみてください。
- 速度が重要な用途で利用する
- スマホ以外の機器でネットを長時間利用する
- 費用だけでなく快適さや効率性も重視する
- 家族で共有するインターネット回線が必要
楽天モバイルのSIMをホームルーターで使う
テザリングでスマホのバッテリー消費量が増えるのが気になる場合や家族で共有する家のネット回線を持ちたい場合は、追加で楽天モバイルのSIMを契約し、そのSIMをホームルーターに入れて使う方法があります。
ルーターとは、スマホやPC、タブレット、ゲーム機など複数の機器をインターネットに接続するための機器のことです。
バッテリーで駆動する小型のモバイルルーターと電源ケーブルをコンセントに差して使うホームルーターがあり、自宅のインターネット回線として使うならホームルーターが便利です。
ホームルーターのメリット
ホームルーターならテザリングのデメリットを解決できます。
①充電不要で利用できる
ホームルーターは内蔵バッテリーはなく部屋のコンセントに電源ケーブルを差し込み、そこから給電して使うため、充電の手間がかからずバッテリー劣化の心配もありません。
スマホのWi-Fiテザリングの場合、充電するのを忘れていると利用中にバッテリー残量が無くなり通信が途切れてしまうことがありますが、ホームルーターならこうした事態も避けられます。
②複数人で共有しやすい
ホームルーターは据え置き型なので家族で共有して利用しやすいです。
LANポートも付いているため、家のPCとLANケーブルで接続しておくこともできます。
LANケーブル接続ならWi-Fiと違いパスワードが不要で、通信の安定性も高いです。
③回線工事不要ですぐ利用開始できる
これは光回線と比べたときのメリットです。
光回線は、新規契約の場合だと回線工事が必要になりますが、ホームルーターは自宅に端末が届いたらSIMカードを入れて電源ケーブルをコンセントに差し込むだけですぐ使えるようになります。
引っ越しのときはスマホ用のSIMと一緒に住所変更の手続きをするだけです。
光回線を引けない賃貸マンションやアパートに住んでいる場合や引っ越しが多いため部屋に固定回線は引きたくないという人にホームルーターは便利です。
ホームルーターのデメリット
ホームルーターのデメリットは次の2つです。
①追加費用がかかる
スマホのテザリングで済ます方法と違いホームルーターを利用する方法は追加費用がかかります。
1つめは、ホームルーターの端末代です。
楽天モバイル対応のSIMフリーホームルーターは15,000円くらいで販売されています。
PIXELA (ピクセラ) PIX-RT100
楽天市場:14,000円~
2つめは、楽天モバイルの追加SIMの月額料金です。
現在スマホで支払っている楽天モバイルの月額料金に加えて月額3,278円の費用が発生します。
とはいえ、月額3,278円なら光回線の月額料金と比べれば安いです。
一般的な1ギガタイプの光回線の場合、安いところでも戸建てタイプは4千円台後半、マンションタイプは3千円台後半の月額料金となっています。
②速度は光回線に劣る
スマホのテザリングと同じで、モバイル回線のため通信速度や安定性は光回線に劣ります。
また、SIMフリーのホームルーターはスペックが低めです。
上で紹介した「PIX-RT100」は5G回線には対応しておらず、4G LTE回線の最大速度は、下りが150Mbps、上りが50Mbpsなので、通信速度にこだわる人だと不満を持つかもしれません。
モバイルルーターなら5G対応で速度性能も高い製品があります。
富士ソフト +F FS050W
楽天市場:33,750円~
最大速度は次のようになっています。
4G:下り 1.6Gbps 上り 200Mbps
ホームルーターのまとめ
- スマホのバッテリー消費量を増やしたくない
- 家族で共有するインターネット回線が欲しい
- 固定回線は引きたくない
- 通信速度はあまり重視していない
- ホームルーターの購入費がかかっても構わない
楽天モバイルは申し込みキャンペーンで楽天ポイントがもらえるため、ホームルーター購入費の自己負担を減らすことができます。
楽天モバイルが2回線目の契約でも特典対象になるキャンペーンがあり、こちらから申し込むと、新規契約は7,000ポイント、MNP乗り換えは14,000ポイントがプレゼントされます。
詳細はキャンペーンページをチェックしてください ⇒ スペシャルインビテーション
速度・安定性を重視するなら光回線
モバイル回線の速度や安定性に不安がある場合は光回線を引くのが一番です。
光回線のメリット
光回線のメリットは次の2つです。
①高速で安定した通信が可能
光回線なら高速の通信ができ、快適にインターネットを利用できます。
速度が速ければ、WEBサイトの表示時間やファイルのダウンロードやアップロードの時間が短くなり、オンラインでの作業効率が良くなります。
電柱に架線されている光ファイバーケーブルで通信するため安定性にも優れており、電波が届きくい場所で使いたい場合にも適しています。
現在主流なのは最大速度が1Gbpsで全国で利用できる1ギガタイプですが、最大10Gbpsの10ギガタイプの提供エリアも拡大中です。
1ギガタイプの光回線でもオンラインゲームから4K動画の視聴まで、ほとんどの用途で十分対応できるため、光回線の利用が初めてなら、まずは1ギガタイプから使ってみるのがおすすめです。
②複数人で共有して利用できる
光回線用のWi-Fiルーターを使うことで、パソコンやスマホ、タブレットなど複数の機器を同時に接続できるため、家族で共有してインターネットを利用できます。
この点はホームルーターも同じですが、光回線用のWi-Fiルーターはホームルーターより価格が安いです。
例えば、下記の機種なら5千円程で購入できます。
NEC Aterm PA-WG1200HS4
楽天市場:4,920円
光回線のデメリット
光回線のデメリットは次の2つです。
①新規契約の場合は回線工事が必要
光回線を新規で利用するには回線工事をする必要があります。
工事内容は設備状況によって異なりますが、新築の家や光回線の設備が導入されてない賃貸住宅では、工事員が来訪して電柱に架線されている光ファイバーケーブルを建物内に引き込む工事を行います。
賃貸住宅の場合は建物オーナーの許可を取る必要があり、退去時には原状回復義務により回線設備の撤去を求められる可能性もありますが、回線設備を残しておけば次の入居者が利用できるため撤去は不要とされるケースもあるようです。
なお、NTTのフレッツ光や光コラボレーションの光回線の場合は、フレッツ光の回線設備が導入されている建物なら工事員の派遣が不要な無派遣工事で済むことがあります。
無派遣工事の場合、NTTの局内の工事をするだけで利用者の家では工事は行われず、利用開始日に遠隔操作で開通させます。
部屋の壁にNTTの光コンセントが付いていれば回線設備が導入されているため、無派遣工事になる可能性は高いです。
ただし、壁の中のケーブルが劣化などで断線している場合は派遣工事で交換が必要になるため、最終的にどちらになるかは申し込んでみないとわかりません。
壁のケーブル差し込み口は、マンションの場合は部屋までの配線がVDSL方式ではモジュラージャック、LAN方式だとLANポートになっています。
建物にフレッツ光が導入されているか知らなければ、管理会社に聞いてみるのが確実です。
②月額料金は高い
光回線の月額料金は、楽天モバイルのSIMをホームルーターで使う方法より高いです。
1ギガタイプの料金水準は、戸建てタイプは4千円台後半から5千円台前半、マンションタイプは3千円台後半から4千円台前半くらいです。
10ギガタイプはさらに高いですが、これは速度水準が違うため仕方ありません。
楽天モバイルと楽天ひかりの月額料金を比べてみましょう。
サービス名 | 楽天モバイル | 楽天ひかり |
月額料金 | 3,278円 | 戸建て 5,280円 集合住宅 4,180円 |
楽天ひかりは1ギガタイプの光回線です。
楽天モバイルの方が安いのは明らかですが、速度や安定性は光回線の方が上なので、その分の価値が料金に反映されていると見なせば納得できるのではないでしょうか。
光回線のまとめ
光回線は次のような人におすすめです。
- 通信速度と安定性を重視している
- 費用の安さより快適さを優先したい
- 回線工事をしても構わない
楽天モバイルが提供する楽天ひかりは、キャンペーン特典で楽天モバイルユーザーなら6か月間は月額料金0円で利用でき、SPUで楽天市場での買い物が+2倍になるメリットがありますが、回線工事費が無料にならず、Wi-Fiルーターの無料レンタルサービスがないというデメリットもあります。
この点を解決できる光回線が、エキサイトMEC光です。
楽天ひかりとエキサイトMEC光を比較した記事も読んでみてください↓
コメント