楽天モバイルのホームルーター「Rakuten Turbo(楽天ターボ)」と光回線の「楽天ひかり」を比較して違いをまとめました。
自宅用のインターネット回線として、この2つのどちらかを利用しようと考えている人は参考にしてください。
回線の種類と対応エリアの違い
楽天ターボと楽天ひかりで使用する回線は次のようになっています。
楽天ターボ | 楽天ひかり | |
回線種類 | モバイル回線 | 光回線 |
使用回線 | 楽天回線 4G LTE・5G Sub6 |
NTT フレッツ光 |
楽天ターボの回線と対応エリア
楽天ターボは楽天モバイルの4G LTEや5G Sub6のモバイル回線を使用してインターネットに接続します。
楽天モバイルの携帯基地局と楽天ターボのホームルーターの間は4Gや5Gの電波で通信する仕組みです。
回線工事は不要で、ホームルーターが自宅に届いたら電源ケーブルをコンセントにさせば、すぐにインターネットを利用できるようになります。
楽天ターボが利用できるのは、楽天モバイルの4Gや5Gの回線エリアです。
楽天回線の5Gエリアは一部に限られていますが、4G LTEエリアは人口カバー率で98%を超えてます。
ただ、地方ではまだ未対応の場所もあるため自宅が楽天回線エリアにあるかは公式サイトで確認してください。
公式サイト⇒ Rakuten Turbo
楽天ひかりの回線と対応エリアと工事費用
楽天ひかりは光ファイバーケーブルの回線でインターネットに接続します。
自前の回線網ではなく、NTTから光回線を借り受けてプロバイダーとセットにして提供している「光コラボレーション」と呼ばれるサービスです。
ちなみにドコモ光やSoftBank光も同じく光コラボレーションです。
光コラボの回線は47都道府県に対応しているNTTのフレッツ光と同じものなので、楽天ひかりも全国のフレッツ光提供エリアで利用できます。
楽天ひかりは、フレッツ光や他社の光コラボを利用している場合は回線設備があるため回線工事は不要ですが、新規で光回線を引く場合やフレッツ光や光コラボ以外の光回線(auひかり、NUROひかり、電力系光回線)から乗り換える場合は回線工事が必要になります。
申し込んでから開通までの目安は約1か月となっていますが、住居の設備状況によってはさらに遅れることもあります。
開通時の工事費用
楽天ひかりの標準工事費は下記のようになっています。
サービス名 | 工事内容 | 工事料金 |
戸建て | 工事員派遣あり・屋内配線新設あり | 19,800円 (1回目から24回目が825円) |
工事員派遣あり・屋内配線新設なし | 8,360円 (1回目から23回目は348円、24回目は356円) |
|
工事員派遣なし | 2,200円 (1回目から23回目は91円、24回目107円) |
|
集合住宅 (マンション・アパート) |
工事員派遣あり・屋内配線新設あり | 16,500円 (1回目から23回目は687円、24回目は699円) |
工事員派遣あり・屋内配線新設なし | 8,360円 (1回目から23回目は348円、24回目は356円) |
|
工事員派遣なし | 2,200円 (1回目から23回目は91円、24回目は107円) |
支払い方法は一括払いのほか24回の分割払いも選ぶことができ、上の表のカッコ内は分割払いの1回あたりの金額です。
工事料金は工事員の派遣が必要な場合と不要な場合で異なり、派遣工事でも既にある屋内配線を利用できる場合は安くなります。
賃貸住宅などで部屋に光コンセントが設置してあり工事員派遣が不要なケースだと工事料は2,200円で済む場合があります。
引っ越し時の移転工事費
引っ越しするときに、転居先でも楽天ひかりを継続利用する場合は以下の移転工事費がかかります。
NTT東日本と西日本の同一エリア内での引っ越しの場合の標準工事料は以下のようになっています。
工事内容 | 工事料 |
派遣工事 屋内配線新設あり |
戸建て 9,900円 集合住宅 8,250円 |
派遣工事 屋内配線新設なし |
7,150円 |
無派遣工事 | 2,200円 |
NTT東西のエリアをまたぐ引っ越しの場合の料金は以下のとおりです。
工事内容 | 工事料 |
派遣工事 屋内配線新設あり |
戸建て 19,800円 集合住宅 16,500円 |
派遣工事 屋内配線新設なし |
8,360円 |
無派遣工事 | 2,200円 |
無派遣工事で済めば2,200円ですが、派遣工事で屋内配線の新設があるとそれなりの費用がかかることは理解しておきましょう。
使用する端末の違い
次に、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを回線に接続するためのルーターの違いを解説します。
楽天ターボ | 楽天ひかり | |
使用端末 | Rakuten Turbo 5G | IPv6(クロスパス)対応ルーター |
価格 | 41,580円 | 楽天市場の場合:5千円台~ |
楽天ターボのホームルーター
楽天ターボを利用するには、申し込み時に専用端末の「Rakuten Turbo 5G」を購入する必要があります。
Rakuten Turbo 5Gの価格は41,580円です。
一括払いのほか24回(1,732円×24回)か48回(866円×48回)の分割払いも可能です。
(48回の分割払いができるのは楽天カードのみ)
Rakuten Turbo 5Gはホームルーターと呼ばれる機器で、電源ケーブルをコンセントに差し込んだらスマホならQRコードを読み取るだけで簡単に接続ができます。
下り最大速度は4Gが391Mbpsですが5Gでは5倍以上となる2.1Gbpsなので、自宅が5Gエリアになれば4Gのとき以上の高速通信が可能になります。
主なスペックは以下のようになっています。
対応周波数帯(バンド) | 5G(Sub6):Band n77 (3.8GHz) 4G (FDD-LTE):Band 3 (1.8GHz) |
最大通信速度 | 4G LTE下り:391Mbps 4G LTE上り:76Mbps |
5G sub6下り:2.1Gbps 5G sub6上り:218Mbps |
|
有線LAN規格 | 1000BASE-T/100BASE-T/10BASE-T |
LANポート数 | 2個 |
無線LAN規格 | IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax |
セキュリティ規格・暗号化方式 | WPA:PSK:TKIP WPA2:PSK:AES WPA3:Personal:SAE |
最大接続台数 | 128台 |
楽天ひかりのWi-Fiルーター
楽天ひかりを利用するにはIPv6(クロスパス)対応のルーターが必要です。
開通工事の日までに用意しておく必要があるため、持ってない人はその日までに購入しておきましょう。
楽天ひかり対応ルーターは、楽天市場の店では安い物だと5千円台で売られています。
どれを買ったら良いのかわからない場合は、楽天ひかりの公式サイトの「ご利用開始までの流れ」のところに楽天ひかり対応ルーターの一覧が載っているので、申し込みの時にチェックしておきましょう。
公式サイト⇒楽天ひかり
楽天ターボと楽天ひかりの料金の違い
ここでは楽天ターボと楽天ひかりの各種料金を比較します。
契約時の手数料
まず契約時の手数料は次のようになっています。
楽天ターボ | 楽天ひかり |
契約事務手数料 | 初期登録費 |
3,300円 | 転用:1,980円 事業者変更:1,980円 新規契約:880円 |
光コラボの契約種類は、フレッツ光からの乗り換えは「転用」、他社の光コラボからの乗り換えは「事業者変更」と呼び、それ以外は新規契約となります。
上記のとおり初期手数料は楽天ひかりの方が安いです。
月額料金
続いて月額料金とキャンペーンによる割引を比較します。
楽天ターボ | 楽天ひかり | |
月額料金 | 4,840円 | 戸建て:5,280円 集合住宅:4,180円 |
キャンペーン割引 | 1年間は月額料金が1,980円になる | 事業者変更の場合のみ 1年間は2,000円割引 |
楽天ひかりは戸建てと集合住宅で料金が違っています。
そして料金は、戸建ては楽天ターボの方が安く、集合住宅は楽天ひかりの方が安いです。
どちらもキャンペーンでの割引があり、楽天ターボは1年間は月額料金が1,980円になり、12か月分の割引額合計34,320円がお得になります。
楽天ひかりは他社の光コラボから乗り換える場合にかぎり、1年間は月額料金が2,000円割引され、割引額合計は24,000円になります。
他社の光コラボを利用中の人は楽天ひかりに事業者変更することで1年間はかなり安い料金で利用できるのです。
支払い方法と手数料
対応している支払い方法の手数料に少し違いがあります。
支払い方法 | 楽天ターボ |
楽天ひかり |
クレジットカード デビットカード |
無料 | 無料 |
口座振替 | 110円 | 楽天銀行:無料 その他:110円 |
楽天ポイント支払い | 対応 | 非対応 |
口座振替の場合、楽天ひかりでは楽天銀行を使えば手数料は無料です。
楽天ターボではクレジットカード・デビットカード払いなら、月額料金や端末代の支払い(分割払いは初回のみ)に楽天ポイントを支払いに充当することができます。
契約期間と契約解除料
契約期間と契約期間中に解約した場合の費用を比較します。
楽天ターボ | 楽天ひかり | |
契約期間 | 契約期間なし | 2年契約 |
契約解除料 | なし | 戸建て:5,280円 集合住宅:4,180円 |
楽天ターボは、契約期間は設定されてないため契約解除料もありません。1か月単位で利用でき、止めたくなったらいつでも無料で解約できます。
楽天ひかりは2年契約になっており、契約期間中に解約すると上記の契約解除料がかかります。
2年ごとにある3か月間の契約更新期間中に解約すれば契約解除料は無料です。
キャンペーン特典の違い
各サービスのキャンペーン特典は次のようになっています。
楽天ターボ | 楽天ひかり | |
料金割引 | 1年間は月額料金が1,980円になる | 事業者変更の場合は1年間月額料金が2,000円割引 |
プレゼント | Rankute最強プランとのセット契約で20,000ポイントプレゼント | ー |
SPU | SPUにより楽天市場の買い物のときに楽天ポイントが+1倍になる SPUで+1倍のページから申し込むと1,000ポイントプレゼント |
料金割引については、上で解説したとおりです。
楽天ターボはスマホとセットで20,000ポイント
楽天ターボでは楽天モバイルのRakuten最強プランを利用している人には20,000ポイントがプレゼントされます。
既に楽天モバイルのスマホを利用中の人だけでなくこれから申し込む人も対象で、Rakuten Turboの利用開始月の翌月末にRakuten最強プランを利用中であることが特典対象になる条件です。
ポイントの進呈時期は、楽天ターボの利用が確認された月の翌々月末日ごろです。
楽天ターボは月額料金が1年間1,980円になる特典の割引額合計34,320円とプレゼントされる20,000ポイントを合わせると54,320円分がお得になります。
端末代は41,580円ですが特典でお得になる金額の方が上回っているため、1年目も通常料金の4,840円で利用した場合を想定すれば、端末代は実質無料となるうえに12,740円が還元されたことになります。
SPUで買い物時の楽天ポイントが+1倍
どちらもSPU(スーパーポイントアッププログラム)により楽天市場での買い物の時にもらえるポイント数が+1倍になります。
+1倍によるポイントの有効期限は進呈日の翌月末で、獲得上限ポイント数は月間5,000ポイントまでですが、毎月楽天市場で高額な買い物をする人にはけっこうお得でしょう。
また、各サービスで初めての契約の人はSPUで+1倍のページから申し込むと1,000ポイントがプレゼントされます。
こちらのポイントの有効期限は進呈日を含めて6か月間です。
楽天ターボ・楽天ひかりそれぞれの公式サイトの キャンペーンページからSPUで+1倍のページにアクセスできるので、専用申し込みページの場所を事前に確認しておくと良いでしょう。
公式サイト: Rakuten Turbo
楽天ひかり
通信速度の違い
楽天ターボのホームルーター「Rakuten Turbo 5G」のスペック上の最大速度と楽天ひかりの規格上の最大速度は以下のようになっています。
楽天ターボ | 楽天ひかり |
4G LTE下り:最大391Mbps 4G LTE上り:最大76Mbps |
下り・上り:最大1Gbps |
5G sub6下り:最大2.1Gbps 5G sub6上り:最大218Mbps |
楽天ターボの5G通信は下り最大2.1Gbpsなので、5G回線なら理論上は楽天ひかりよりも高速通信が可能ですが、5G対応エリアはまだ一部に限られており多くの人は4Gでの通信になるでしょう。
両サービスで現時点での実際に出ている速度はどれくらいなのかは、みんなのネット回線速度というサイトが参考になるので紹介します。
それぞれの平均速度は以下のようになっていました。
楽天ターボ | 楽天ひかり | |
ダウンロード速度※ | 65.79Mbps | 230.28Mbps |
アップロード速度※ | 29.64Mbps | 224.75Mbps |
Ping値※ | 49.95ms | 19.25ms |
(※引用元:みんなのネット回線速度 直近3カ月間の平均値)
楽天ひかりの方が下り上りの速度が速く、Ping値が低いのは明らかです。
このため、速度やPing値が重要になるオンラインゲームをするなら楽天ひかりの方が良いでしょう。
ファイルサイズの大きい動画などのファイルを頻繁にアップロードする場合も効率を重視するなら楽天ひかりがおすすめです。
これら以外の用途でネットを使うなら楽天ターボの速度でも十分対応できます。
参考として、YouTubeの動画再生時に推奨されている速度を見てみましょう。
動画解像度 | 推奨速度 |
4K(UHD) | 20Mbps |
HD(1080p) | 5Mbps |
HD(720p) | 2.5Mbps |
SD(480p) | 1.1Mbps |
SD(360p) | 0.7Mbps |
楽天ターボでも4K画質の動画を見ることは可能だとわかります。
ただし、楽天ターボは無線通信なのでどの場所でも上記の平均速度が出るとは限りません。
基地局からの距離や家の周囲の障害物の有無などによって電波の強さは変わるため、場所によっては満足できる速度が出ない場合もあり得ます。
しかし、楽天ターボの端末代は8日間の返金制度があるため、自宅に十分に電波が届いているか確認してから継続するかを判断できます。
この他に、Rakuten Turboの料金プランの解約手続きも別途行う必要があるので注意してください。
いずれにしても、楽天ターボを使ってみたいけど自宅で満足に使えるのか不安という人には安心できる制度です。
楽天ターボと楽天ひかりのメリット・デメリット
最後に各サービスのメリットとデメリットをまとめます。
楽天ターボ | 楽天ひかり | |
メリット | ①工事不要ですぐに利用できる
②引っ越しの時は住所変更するだけ ③契約期間の縛りなし ➃戸建てはこちらの方が安い ⑤1年間は月額料金が1,980円になる ⑥楽天モバイルのスマホとのセット契約なら20,000ポイントもらえる ⑦5G通信に対応している ⑧端末代8日間返金制度で試せる |
①フレッツ光や他の光コラボからの乗り換えなら回線工事不要
②集合住宅はこちらの方が安い ③事業者変更なら1年間は24,000円分の割引あり ➃通信速度は平均値で200Mbps以上 |
デメリット | ①端末代が高い
②速度は光回線に及ばない |
①新規契約の場合は回線工事が必要
②引越し先でも使うなら工事費がかかる ③契約期間は2年縛り |
以上を踏まえて、楽天ターボと楽天ひかりのどちらが向いているかは以下のようになります。
楽天ターボが向いている人
- 引っ越しすることが多いので工事をしたくない
- 回線工事ができない家に住んでいる
- できるだけ早く使い始めたい
- 速度が重要な用途では使わない
- 楽天回線の5Gエリアに住んでいる
公式サイトはこちら ⇒ Rakuten Turbo
楽天ひかりが向いている人
- オンラインゲームや動画の投稿をよくする
- 通信速度を重視している
- 他社の光コラボから乗り換える
- 2年契約でも構わない
公式サイトはこちら ⇒ 楽天ひかり
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