クラウドSIMにより携帯3キャリアの回線に対応する「クラウドWi-Fi」とモバイルWiFiの代表格として有名な「WiMAX」とではどちらが良いのか迷っている人もいるのではないでしょうか?
この2つでは使用する通信回線や通信速度、月額料金など違っている点は多くあり、何を優先するかによって最適な方が決まってきます。
今回はクラウドSIM型WiFiサービスとWiMAXを比較して違いをまとめたので参考にしてください。
なお、この記事でのWiMAXとは新サービスの「WiMAX+5G」のことです。
対応回線と使える容量
まず、2つのサービスで使用する通信回線と使える容量を比較します。
クラウドWi-Fi | WiMAX | |
対応回線 | 携帯3キャリアの4G LTE (SoftBank・au・docomo) |
WiMAX2+ au 4G LTE au 5G |
使える月間容量 | 20GB~500GB (サービスにより異なる) |
スタンダードモード:無制限 プラスエリアモード:30GB |
速度がかかる使用量 | 無し(例外あり) | スタンダードモード 無し(例外あり) プラスエリアモード 月間30GB |
クラウドWiFiの端末は、従来のような端末内に入れたSIMカードではなくクラウドサーバーにある複数のSIM情報から使用場所に応じて最適なものを選択して端末に適用する「クラウドSIM」という技術を採用しています。
これにより携帯3キャリア全ての回線が利用できるようになっています。
ただ、3キャリア対応とはいえ、自分の経験やネットの口コミを見たかぎりでは、実際にはSoftBank回線につながることが多く、次いでau、docomoとなっています。
たとえSoftBank回線ばかりでもキャリアのLTE回線はWiMAXに比べて対応エリアが広く、電波が障害物に強いため屋内にも届きやすいというメリットがあります。
使える容量はサービスやプランによって異なり少ないところで20GB、多いところで500GBまであります。契約プランの容量に達するまでは速度制限はありません。
ただし例外として、短期間のうちに著しくネットワークを占有するレベルの大容量の通信をした場合は制限されることがあります。こうした条件があるのは他の通信サービスでも同じです。
WiMAXは、独自のデータ通信回線「WiMAX2+」を使用するほか、auの4G LTEや5G回線も使用できるようになっています。
auの回線が使えるのはWiMAXを提供しているUQコミュニケーションズはKDDIのグループ会社だからです。
WiMAXには通信モードが2つあり、標準モードの「スタンダードモード」は容量無制限です。
クラウドWiFi同様に例外の制限条件はあり、一定期間内に大量の通信をした場合は混雑する時間帯の通信速度を制限する場合がある、としています。こちらは制限されるのは混雑する時間帯に限定されているため比較的緩い制限条件といえます。
WiMAXにはスタンダードモードのほかにプラスエリアモードも用意されており、こちらでスタンダードモードより広いエリアで使えるため、山間部などスタンダードモードで使用する回線の電波が届きにくい場所で使いたいときに役立ちます。
ただ、プラスエリアモードで高速通信可能な通信量は月間30GBまでで、30GBを超えると月末まで速度が128kbpsに制限される点には注意が必要です。128kbpsでは遅すぎるため実質的にプラスエリアモードで使えるのは30GBまでとなります。
また、プラスエリアモードは有料で、このモードを使った月は月額料金とは別に1,100円の利用料が発生する点も理解しておく必要があります。
WiMAXのスタンダードモードだけでも全国のほとんどのエリアをカバーしていますが、山奥などを含めると複数の携帯キャリアの回線に対応するクラウドWiFiの方に優位性があります。
WiMAXは標準モードでWiMAX2+、au 4G LTE、5G回線が月間の容量無制限で利用でき、さらにカバーエリアが広いプラスエリアモード(別料金1,100円)は月間30GBまで利用できます。
月額料金やその他の費用の違い
ここからは初期費用や月額料金などの費用面を比較していきます。
比較対象は、クラウドWi-FiとWiMAXの中でも総費用が安い「THE WiFi(ザ・ワイファイ)」と「GMOとくとくBB WiMAX」です。
2サービスの条件を比較表にまとめました。
クラウドWiFi | WiMAX | |
サービス名 | THE WiFi | GMOとくとくBB WiMAX+5G |
使える容量 | 月間100GB | 無制限 |
契約事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
月額料金 | 3,828円(3か月無料) | 初月 1,089円 1~12か月目まで 3,748円 13~35か月目まで 4,334円 36か月目位以降 5,104円 |
利用開始月の料金 | 日割り | 満額 |
契約期間 | 2年 | 2年 |
解約金 | 1~24か月目:10,780円 25か月目以降:0円 |
0円 |
端末代 | 0円(レンタル) | 27,720円(購入) |
端末交換代 | 13,200円 | 27,720円 |
端末補償料(月額) | 330~550円 | 330~550円 |
補償内容 | 故障の場合に無償修理 | 故障の場合に無償修理 |
支払い方法 | クレジットカード | クレジットカード |
キャッシュバック | THE WiFiポイント 最大10,000円分 |
現金 25,000円 |
WiMAXの月額料金は最初の2か月は割引されて少し安くなってます。
2年目以降はWiMAXの方が高いですが通信容量がTHE WiFiは月間100GBなのに対してWiMAXは無制限です。
THE WiFiは端末のレンタルサービスの最低利用期間が24ヵ月間となっており24ヶ月未満での解約は解約務手数料として10,780円を支払うことになります。25ヵ月目以降の解約では0円です。
GMOとくとくBBは最低利用期間が2年となってますが、2年未満で解約しても解約金は発生しないため契約期間の縛りはありません。
GMOとくとくBBは端末代が有料で価格は27,720円です。月々770円の36か月払いで支払うことになり、3年以内に解約すると残債額を一括で支払うことになります。
しかし、GMOとくとくBBはキャンペーンで25,000円のキャッシュバックがもらえるため、これにより実質的に端末代の自己負担額は大幅に減らせます。
ただ、キャッシュバックを受け取れるのは1年後になるため、実質的に1年は縛られることは理解しておきましょう。
THE WiFiはキャンペーンで3か月間は月額料金が無料で、THE WiFiポイント最大10,000円分がもらえます。THE WiFiポイントは1ポイント1円で月額料金の支払いに使えます。
THE WiFiポイントの受け取り条件は下記の通りです。
➀THE WiFiを5か月継続利用すると5,000円ポイントをプレゼント
②THE WiFiの契約と同時にSAISON CARD Digitalに入会し専用応募ページから応募すると5,000ポイントをプレゼント
利用中に端末を故障させたり無くしてしまい交換することになった場合の費用は、THE WiFiの方が7,700円安いです。
どちらも端末保証オプションが用意されており、月額330円の補償サービスは通常故障のみが対象で、月額550円の補償サービスでは水濡れによる故障も対象になります。
THE WiFiは3か月無料の効果で2年使った場合の総費用はこちらの方が少なくでき、月間100GBまでで良ければTHE WiFiの方が安上がりです。
条件を満たせばTHE WiFiポイント最大1万円が貰えてさらにお得になります。
詳しくはこちら⇒THE WiFi
WiMAXは月間容量無制限で使えるのが魅力です。
端末代がかかりますが、キャンペーンでもらえるキャッシュバックである程度はカバーできます。
特典のある限定ページはこちら⇒GMOとくとくBB
使用端末のスペックの違い
クラウドWi-FiサービスのTHE WiFiとWiMAXの端末のスペックを比較します。
THE WiFiの端末は「NA01」、WiMAXは新機種の「X12」を比較対象とします。
THE WiFi | WiMAX | |
端末名 | NA01 | Speed Wi-Fi 5G X12 |
最大通信速度 | 下り150Mbps 上り50Mbps |
下り 3.9Gbps 上り 183Mbps |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11b/g/n (2.4GHz) |
IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (2.4GHz/5GHz) |
バッテリー容量 | 3,500mAh | 4,000mAh |
連続通信時間 | 12時間 | 約540分(約9時間) |
接続方法 | Wi-Fi USB |
Wi-Fi USB LAN(クレードル使用時) |
インターフェース | USB(Type C) | USB(Type C) |
同時接続台数 | 10台 | Wi-Fi 16台 USB又はLAN 1台 |
ディスプレイ | 2.4インチ | 2.4インチ |
WiMAXのX12はauの5G回線に対応していることもあり、最大速度がギガビット級となっているため、将来、自宅がauの5Gエリアになれば高速通信で利用できます。
WiMAX端末はWiFiの規格が最新のIEEE802.11axまで対応し、2.4GHzのほか5GHzので接続も可能です。この点からも速度を重視するならWiMAXの方が魅力があります。
2.4GHzのWi-Fiは、近くで電子レンジを作動させていたりBluetooth機器を使っているとそこから出る電波とWi-Fiの電波が干渉して速度が落ちたり通信が途切れることが稀にあります。レンジやBluetooth機器も2.4GHz帯の電波を使用しているからです。
5GHzのWi-Fiを使えばこの問題は避けられますが、普段Wi-Fiを使っていてそういうことがなければ2.4GHzのWi-Fiのみでも十分です。
5GHzは2.4GHzより速度は速くなるので、少しでも高速な方が良ければ5GHzを利用するのが良いですが、2.4GHzに比べて障害物には弱いためルーターを接続機器から離れた別の部屋に置いて使う場合は電波が弱まり速度は低下することがあります。
実用上は2.4GHzのWi-Fiのみで問題ないと思いますが、速度を重視して5GHzのWi-Fiを使いたいという人ならWiMAXの方が良いでしょう。
連続通信時間はクラウドWiFiのU3は12時間で、WiMAXのX12は約9時間となっています。
NA01の方が通信時間が少し長いため、速度よりも少しでも長く使えることを優先する人に向いています。
接続方法は、どちらもWi-FiとUSBケーブル接続に対応しており、X12の方は別売りのクレードルを使うことでPCとはLANケーブルでの有線通信もできます。
同時接続台数はNA01は10台で、X12はWiFiが16台、USB又はLAN接続が1台です。
WiFiの同時接続台数が10台でも足りないならWiMAXになるでしょう。
NA01は連続通信時間の長い。
まとめ
クラウドWi-FiとWiMAXのどちらを選ぶか判断する際のポイントは次の4つです。
- 使用回線
- 使える容量
- 月額料金・その他の費用
- 端末の性能・機能
山間部で使う機会が多いなら携帯3キャリアの回線に対応しているクラウドWiFiが良いです。
こうした場所ではたまにしか使わないならWiMAXは月間30GBまで使えるプラスエリアモードで対応できますがオプション料として月額1,100円かかります。
使える容量は、クラウドWi-Fiはサービスによって異なり大容量タイプのプランなら月間で数百GBまであり、容量が多いほど月額料金も高くなっています。
WiMAXはスタンダードモードは容量無制限で使うことができ、仮に速度制限がかかっても混雑される時間帯に限定されています。
月額料金や2年総費用は、クラウドWi-Fiの方がWiMAXより安いところがあります。
特にTHE WiFiはキャンペーンを実施していて今ならお得です。
公式サイトを見てみる ⇒ THE WiFi
端末の性能はWiMAXの機種の方が高く、接続方法の種類や動作モードの切り替えなどの機能も充実しています。
WiMAXを利用したいと思った人はこちらもチェックしてください⇒WiMAX+5Gのプロバイダー2つ