楽天モバイルとWiMAXを比較した結果

固定回線代わりに利用されているモバイル通信サービスとしてはWiMAXが有名ですが、料金水準や端末代が気になり、他の選択肢を探している人もいるでしょう。

そんな人は2020年の4月から第4の携帯キャリアとしてサービスを開始した楽天モバイルは注目ですよ。

なぜかというと、楽天モバイルは安い月額料金なのに容量無制限となっているからです。

楽天モバイルの料金は段階制で最大月額3,278円(税込)で、これはWiMAXより安いです。

楽天モバイルのスマホのテザリングで他のスマホやタブレット、PCなどを接続してインターネットを利用できるほか、WiMAXと同じくモバイルWiFiルーターの機種も用意されています。

さらに、WiMAXはデータ通信専用のサービスですが、楽天モバイルは携帯キャリアのため通話も可能で、アプリのRakuten Linkから発信すれば通話料は無料になるため、通話料込みで月額3,278円という料金はかなりお得です。

この記事では、固定回線の代わりとして利用する前提で楽天モバイルとWiMAXを比較して違いをまとめるので参考にしてください。

WiMAXは多くのプロバイダーから提供されていますが、ここでは人気があるプロバイダーのGMOとくとくBBのWiMAXを比較対象とします。

使えるエリアと月間容量

まず、各サービスが利用できるエリアと月間で使える容量(ギガ数)を解説します。

楽天モバイルの対応エリアと月間容量

楽天モバイルは、楽天が設置した基地局の電波を利用する「楽天回線エリア(4G・5G)」とauの基地局の電波を利用する「パートナー回線エリア(4G LTE)」の2つがあります。

サービス開始後3年が経ち楽天回線エリアの人口カバー率は98%を超えましたが、地方ではまだ非対応のエリアがあり、屋内施設や高層ビル、地下鉄・地下街などで電波が届きにくい場所もあることから、それをカバーするためにauから回線を借りているのです。パートナー回線も含めると人口カバー率は99.9%になります。

以前は、楽天回線は容量無制限でも、パートナー回線では使った通信量が5GBを超えると速度が最大1Mbpsに制限されるという条件があったのですが、2023年6月からはこれが無くなり、auの回線でも容量無制限で高速通信ができるようになります。

これにより、楽天エリア外に住んでいる人には利用しやすくなっています。
また、楽天回線エリア内でもつながりにくい場所もあったため、au回線でも容量を気にせずに利用できるようになったのは都市部の人にもメリットがあります。

WiMAXの対応エリアと使える月間容量

WiMAXはこれまで「WiMAX2+」というサービスでしたが、2021年の4月から「WiMAX+5G」という新サービスが開始されました。

WiMAX+5Gでは、WiMAXの独自回線「WiMAX2+」に加えて、auの4G LTEや5Gの回線も利用できるようになっています。

WiMAX2+回線は、主要都市の人口カバー率が99%以上になっていますが、山間地などでは未対応のエリアがあったり、一部の地下や建物の奥の方では電波が届きにくい場所もあります。こうした場所にも対応できるようにauの回線も使えるようにしているのです。

WiMAX+5Gの通信モードは以下の2種類あります。

通信モード 使用回線 月間容量 注意事項
スタンダードモード WiMAX2+
au 4G LTE
au 5G
容量無制限 800MH帯非対応
プラスエリアモード 月間15GBまで スタンダードモードより広いエリアで使える。

スタンダードモードの通信は容量無制限です。

ただし、「一定期間内に大量のデータ通信の利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合があります。」という注意書きが記載されています。

楽天モバイルでもそうですが、一切の制約を無くしてしまうと回線に悪影響を与えるような極端な使い方をする人が出てくる可能性があるからでしょう。

スタンダードモードではカバーエリアが広いプラチナバンドと呼ばれる800MHz帯の周波数帯の4G LTE回線に対応していません。このため、山間地などでスタンダードモードの回線が圏外の場合に広いエリアをカバーできるプラスエリアモードが役立ちます。

ただし、プラスエリアモードは月間15GB以上使うと速度が最大128kbpsに制限されるため、実質的に使えるのは月間15GBまでです。
また、プラスエリアモードは有料で、このモードを使った月は月額料金とは別に利用料の1,100円が発生する点にも注意が必要です。

スタンダードモードだけでほとんどのエリアをカバーしているので、プラスエリアモードを使わなければ問題ありません。

使えるエリアと月間容量まとめ

楽天モバイルは、自前の楽天回線のほか2023年6月からはパートナー回線のau回線でも容量無制限で使えるようになります。

WiMAXは、スタンダードモードは容量無制限で、より広いエリアで使えるプラスエリアモードは実質月間15GBまでです。

スタンダードモードのau 4G LTE回線はプラチナバンドと呼ばれる800MHz帯に未対応なので、auのプラチナバンドしか電波が届かないような場所で使う機会が多いなら、パートナー回線でプラチナバンドが使える楽天モバイルの方が良いでしょう。

楽天モバイルの対応予定エリアを確認してみてください⇒楽天モバイル

契約期間と料金、その他の費用

ここからはサービス条件について比較します。

WiMAX方はGMOとくとくBBのギガ放題プラスの条件です。

契約期間と解約金(契約解除料)

楽天モバイルとWiMAXのどちらも契約期間の縛りは無く解約金も無いため、いつでも無料で解約ができます。

契約事務手数料と月額料金

契約時の事務手数料と月額料金は次のようになっています。

サービス名 WiMAX+5G 楽天モバイル
プラン名 ギガ放題プラス Rakuten UN-LIMIT Ⅶ
契約事務手数料 3,300円 0円
月額料金(税込) 1~2か月目まで 1,474円
3~35か月目まで 3,784円
37か月目位以降 4,444円
3GBまで 1,078円
20GBまで 2,178円
20GB以降 3,278円

WiMAXは契約事務手数料が3,300円(税抜)ですが、楽天モバイルは無料です。

WiMAXの月額料金は最初の3年間は割引された料金になってますが楽天モバイルより高いです。

楽天モバイルは月間の使用した通信量に応じて決まる段階料金制になっていて、月間通信量が3GBまでなら1,078円、20GBまでなら2,178円、20GBを超えたらどれだけ使っても3,278円です。
月額3,278円で容量無制限で使えて使用量が少なかった月は料金が安くなります。

以上より初期費用や月額料金という点でも楽天モバイルの方が安くて魅力があります。

申し込みキャンペーン特典

各サービスで申し込み者には下記のキャンペーン特典が用意されています。

WiMAX+5G ⇒ 25,500円キャッシュバック
楽天モバイル ⇒ 楽天ポイント3,000Pをプレゼント

GMOとくとくBBのWiMAX+5Gで25,500円のキャッシュバックを実施しています。
さらに、他社からの乗り換えで解約違約金が発生する人にはキャッシュバックが最大40,000円に増額されます。

楽天モバイルでプレゼントされる楽天ポイントは3,000Pです。

以上より、申し込み特典ではWiMAXの方がもらえる額が大きいです。

端末代

GMOとくとくBBのWiMAXは端末が有料で価格は21,780円です。
36回の分割払いになっており月々605円が月額料金に加算されますが、端末代の分は高額キャッシュバックでカバーできます。

楽天モバイルは、回線契約時に同時にスマートフォンを購入するほか、既に持っているスマホが楽天モバイルに対応している機種ならSIMのみを契約することができます。

スマホの同時購入の場合は端末代がかかりますが、キャンペーンにより一部の機種は値引きされており、中にはRakuten Hand 5Gのように申し込み特典と合わせると実質1円で購入できる機種もあります。

また、楽天モバイルには「Rakuten WiFi Pocket 2C」というオリジナルのモバイルルーターもあり、こちらもキャンペーン割引で価格は1円にできます。スマホのテザリングではなくルーター専用機を使いたいならこちらが選択肢になるでしょう。

楽天モバイルの紹介特典

楽天モバイルには紹介制度があり、既に楽天モバイルを契約している人の紹介リンクから申し込むと申し込み者に3000ポイントがプレゼントされます。

ただし、一部のキャンペーンとの併用が不可となっており、上で紹介したRakuten Hand 5GやRakuten WiFi Pocket 2Cのキャンペーン特典を受ける人は紹介制度の特典は対象外になります。

この他のAndroidスマホを同時購入する場合は、端末代の割引特典と紹介特典の併用が可能なので下記の機種を購入予定の人はチェックしてみてください。現時点の値引き額は6,000円なので3,000Pと合わせて合計9000円分がお得になります。

AQUOS wish
AQUOS sense6
AQUOS sense6s
AQUOS sense7
AQUOS zero6
OPPO A55s 5G
OPPO Reno5 A
OPPO Reno7 A
Redmi Note 11 Pro 5G
Xperia 10 IV
Xperia 5 IV
Galaxy Z Flip4
Galaxy A23 5G

 

私も楽天モバイルを契約しており現在も使用中です。
紹介者URLが発行されているので紹介リンクを下に載せておきます。

こちらのページから楽天にログインして申し込んでください⇒楽天モバイル

 

WiMAXと楽天モバイルのホームルーター比較

ホームルーターはコンセントに差しっぱなしで使えるのでモバイルルーターのようにバッテリー切れの心配が無く充電の手間もかかりません。

Wi-Fiの電波が届く範囲もモバイルルーターよりは広いため、外で使うことはなく自宅のネット回線専用で使うつもりならホームルーターは便利です。ここ数年は工事不要の「置くだけWiFi」として人気が高まっています。

WiMAXのホームルーターは以前からありましたが、最近になって楽天モバイルからもホームルーターが登場したため選択肢が増えています。

ただ、楽天モバイルのホームルーターは、モバイルのプラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」とは別の「Rakuten Turbo(楽天ターボ)」というホームルーター用の料金プランになるため、間違えないようにしましょう。

WiMAXのプランと月額料金や総費用を比較してみました。

ブランド名 WiMAX 楽天モバイル
サービス名 WiMAX+5G Rakuten Turbo
プラン名 ギガ放題プラス RakutnTurbo
契約事務手数料 3,300円 3,300円
月額料金 1~2か月目まで 1,474円
3~35か月目まで 3,784円
37か月目位以降 4,444円
4,840円
月額料金36か月分 135,564円 174,240円
端末代 21,780円 41,580円
キャッシュバック 23,000円
3年実質総費用 134,344円 219,120円

月額料金36か月分+端末代-キャッシュバック=3年実質総費用

3年間の月額料金はWiMAXの方が安くキャッシュバックもあることが影響し、3年間の実質総費用はWiMAXの方が安いという結果になりました。

4年目以降の月額料金もWiMAXの方が安いため、4年以上の長期利用の場合もWiMAXの方が低コストです。

ホームルーターに興味がある方はこちらをチェック⇒GMOとくとくBB

楽天モバイルとWiMAXの速度

通信速度については使う場所の電波の強さに左右されるため、どちらが速いかは一概には言えませんが、だいたいの目安を知りたい人もいるでしょう。

みんなのネット回線速度というサイトがあり、こちらで全国のユーザーが速度測定した結果が見れるので参考になります。

それによると、WiMAXと楽天モバイルの速度平均値は以下のようになっていました。

WiMAX
(端末:Speed Wi-Fi 5G X11)
楽天モバイル
下り速度(Mbps)※ 59.01 50.9
上り速度(Mbps)※ 10.56 28.64
Ping値(ms)※ 52.34 50.96

(※引用元 みんなのネット回線速度 直近3ヶ月に計測された平均値)

下り速度はWiMAXの方が少し高い数値です。

上り速度についてはWiMAXより楽天モバイルの方が速いようです。

私も以前WiMAXを使っていましたが、最も速い場合で外出時に都市部で測定したときの下り60Mbps台でしたが、自宅でも外でも上りは10Mbps以下のことが多くWiMAXの上り速度の遅さは目立っていました。
このことから上り速度を重視するなら楽天モバイルの方が良いのではないかと思います。

関連記事:WiMAXの速度測定

まとめ

使えるエリアについては、どちらも人口カバー率は99%を超えており全国のほとんどのエリアで使えますが、WiMAXの方は容量無制限で使えるスタンダードモードでauのプラチナバンド(800MHz帯)に対応していないため、田舎でプラチナバンドの電波しか届かない場所に住んでいる人は楽天モバイルの方が良いでしょう。

WiMAXは契約事務手数料の3,300円かかりますが楽天モバイルは無料です。

月額料金は、楽天モバイルが3,278円(税込)でWiMAXより安いです。
しかも、これは通話料込みの月額料金なので、電話をかけることが多い人にはかなりお得です。

申し込み特典は、WiMAXは現金25,500円(通常)又は40,000円(他社回線からの乗り換え)のキャッシュバックで、楽天モバイルは3,000ポイントとなっており、もらえる額はWiMAXの方が大きいです。

ただし、WiMAXの端末代は21,780円のため、キャッシュバックは実質的に端末代の分を還元するような形となっています。

楽天モバイルはスマホをセットで申し込むなら端末代がかかりますがキャンペーンにより一部の機種は高額ポイント還元されるため実質負担額は格安にできます。
また、別のキャンペーンで1円で手に入るモバイルルーターも用意されています。

速度については、どちらも電波が十分に届いている場所なら下りで数十Mbpsは出るので、光回線並みの速度を求めない人なら自宅の固定回線に変わりに使うことは可能です。

一人暮らしで通信量がそれほど多くなければ、楽天モバイルのスマホのテザリングやモバイルルーターのRakuten WiFi Pocketを家の固定回線代わりとして利用することも可能です。

楽天モバイルの最新キャンペーンを確認する⇒楽天モバイル

 

家のネット回線として家族で共有して使う場合、WiMAXのホームルーターは充電不要でコンセントに差したまま使えるので便利です。

料金や費用はWiMAXの方が安いため、ホームルーターをauのプラチナバンドの電波が届かない場所以外で使うならWiMAXの方が良いでしょう。

WiMAX+5Gの詳しい解説とおすすめプロバイダーの紹介記事はこちら↓

WiMAX+5Gの解説とおすすめプロバイダー
WiMAX+5Gの解説とオススメのプロバイダーの紹介です。料金が安いWiMAXや口座振替対応のWiMAXを探している人はチェックしてみてください。